ソーシャルレンディングでは短いと1ヶ月、長いと36ヶ月ほどの運用期間があり、案件によって様々です。
しかし、運用期間の長短が投資にどういうメリットをもたらすのか分からない人もいると思います。
そこでソーシャルレンディングで短期投資を選ぶメリットと、短期投資ができる11のソーシャルレンディングサービスを紹介します。
ソーシャルレンディングでは短期での投資は可能?
ソーシャルレンディングでは短期投資が可能で、運用期間が1ヶ月の案件からあります。
ここでは運用期間が1〜6ヶ月の案件を短期としています。
運用期間が長い案件に比べると短い案件の方が、応募が集まりやすい傾向があります。
ソーシャルレンディングで短期投資を選ぶメリット
ソーシャルレンディングで短期投資を選ぶメリットを紹介します。
事業者の安全性を確かめられる
まずは短期で投資することで、事業者の安全性を確かめることができます。
貸し倒れ・遅延が発生しないか、利息は分配されたかなど、今後も投資を引き続き行っても大丈夫な事業者なのか確認しましょう。
また投資初心者の場合、最初から長期で投資を行うのは心配ですよね。
まずは短期投資でソーシャルレンディングはどんなものなのか把握し、事業者が信頼できると思えたら、長期投資にも手を出してみましょう。
お試しに、短期かつ少額投資を行ってみるといいですね。
リスクを減らせる
長期投資に比べると、短期投資の方がリスクを減らすことができます。
長期投資をしている最中に、リーマンショックのような突然の不況が起こるかもしれませんし、業績が悪化して貸し倒れが発生する可能性もあります。
ソーシャルレンディングでは一度投資すると満期まで引き出せないので、長期投資はその期間中資金を拘束されることになります。
短期投資だと元本がすぐに戻ってくるので、このような市場の変動リスクの影響や貸し倒れの可能性を減らすことができます。
まとまったお金が必要になっても対応できる
ソーシャルレンディングでは満期まで途中解約はできませんが、短期投資だと資金の拘束期間は短くて済みます。
生活資金を別に確保して余剰資金を投資に回していたとしても、急にまとまったお金が必要になることもあります。
長期投資だと引き出せませんが、短期投資だと元本はすぐに戻ってくる仕組みなので、急な事態にも対応できます。
短期投資できるソーシャルレンディングサービス
1~6ヶ月の短期投資ができるソーシャルレンディングサービスを紹介します。
クラウドバンク
クラウドバンクは運用期間が短い案件が比較的多いとされ、短期投資では5ヶ月の案件が多いです。
全てのファンドは1万円から投資することができるので、短期かつ少額投資ができます。
実績平均利回りは6.79%で、利息は毎月分配されます。
クラウドバンクは証券会社である日本クラウド証券が運営しており、証券会社が扱うソーシャルレンディングとしてはシェア№1です(2019年3月時点)。
また、クラウドバンクでは早期償還が多いと言われています。
早期償還とは、満期よりも早く企業がお金を返済することです。満期よりも早く返済されるので想定していた利回りを下回ることもあります。
しかし早期償還が多いということは、貸し倒れせずにきちんとお金が戻ってくることが多いとも言えるので、悪いことではありません。
2013年12月にサービスを開始して以来、2019年3月時点では貸し倒れは発生しておらずクラウドバンクファンドからの回収率は100%です。
maneo(マネオ)
maneoでは1ヶ月からの短期投資が可能で、運用期間がそれぞれ1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月の案件があります。
利回りは5~8%で、日本で初めてソーシャルレンディングを始めた老舗の事業者です。
GMOファイナンシャルホールディングス株式会社やSMBCベンチャーキャピタルなどがmaneoの株主です。
maneoに登録すると、さくらソーシャルレンディングやガイアソーシャルレンディングなどのmaneoファミリーのソーシャルレンディングサービスに1クリックで登録でき、会員情報を連携させることができます。
また、投資口座残高に応じて決まる会員ステータスという制度があり、ステータスに応じて特典がもらえます。ステータスに応じて投資できる案件もあります。
最低投資金額は3万円の案件が多く、4万円、5万円のものもあります。
利息は毎月分配されます。
LENDEX(レンデックス)
LENDEXは運用期間が1年以内の案件が中心で、2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月の短期案件があります。
利息は毎月分配され、最低投資金額は2万円からのものが多いです。
LENDEXは2017年7月にソーシャルレンディングサービスを開始した比較的新しい事業者です。
不動産に特化し、平均利回りは9%とソーシャルレンディングの中でも高めで、案件のほとんどに担保や保証が設定されています。
しかし実績が少ないという点もあります。
Cash Flow Finance(キャッシュフローファイナンス)
不動産やその他事業の案件を取り扱うソーシャルレンディングサービスで、子育て支援ファンドやコインランドリーファンドなど他にはないユニークな案件も多いという特徴があります。
2017年2月からサービスを開始したので比較的新しい事業者です。
運用期間が2~6ヶ月などの短期案件が中心で、利回りは8~12%と高めに設定されています。
最低投資金額は2万円から可能です。
2018年11月に全体の約36%のファンドで遅延が発生しています。
GAIA FUNDING(ガイアファンディング)
アメリカの不動産に特化したソーシャルレンディングサービスです。
GAIA FUNDINGの経営陣はアメリカでの不動産投資経験が豊富で、現地の不動産開発業者とのネットワークも構築しているため、すべての案件に担保を付けて提供しています。
運用期間が1年を超える案件が多い中、4~6ヶ月の短期投資案件もあります。
2018年11月にほぼすべてのファンドで遅延が発生しています。
Crowd Lease(クラウドリース)
飲食業やアミューズメント業などの店舗ビジネスが中心のソーシャルレンディングサービスです。
集められた資金は、中小企業やベンチャー企業の事業性資金に使われます。
利回りは5~8%ですが、案件によっては12%のものもあります。
運用期間が1年以内の案件が中心で、1~6ヶ月の短期案件も豊富にあります。
最低投資金額が2万円の案件が多めです。
2019年1月に大規模な遅延が発生し、2月・3月と遅延が発生しています。
Smart Lend(スマートレンド)
Smart Lendは消費者金融などの金融業が中心のソーシャルレンディングサービスで、投資先に香港事業支援型ローンファンドが多いという特徴があります。
1年を超える長期案件が多いですが、1~6ヶ月の短期案件も多めです。
利回りは10%を超える案件もありますが、3~6ヶ月の短期案件では6~6.5%となっており、運用期間が長くなると利回りが高くなっています。
最低投資可能金額は2万円ですが、3万円の案件が多いです。
利息は毎月分配されます。
APPLE BANK(アップルバンク)
APPLE BANKは2017年4月にサービスを開始した事業者です。
主に3つの事業に融資を行っており、給料前払いシステム事業、担保付不動産ビジネス事業、不動産デベロプメント事業の3種類のファンドがあります。
ソーシャルレンディングでは不動産ファンドは人気でよくあるファンドですが、珍しい給与前払い事業にも融資しているのが特徴です。
運用期間が1年を超える案件が多い中、4~6ヶ月の短期案件もあります。
最低投資金額は2万円ですが、3万円の案件も多いです。
利回りは3~6ヶ月の短期案件でも8~10%と比較的高めに設定されています。
LCレンディング
LCレンディングは不動産特化のソーシャルレンディングサービスであり、上場企業であるLCホールディングス株式会社の子会社が運営しています。
運用利回りは4~10%とソーシャルレンディングの中では低めで、短期投資は運用期間が3ヶ月と6ヶ月の案件が多いです。
LCレンディングはグループ会社の3社がそれぞれ役割分担を行い、質の高いサービスや安全性などを提供しており、不動産が担保に付いている案件も多く人気があります。
最低投資金額は2万円からです。
Green Infra Lending(グリーンインフラレンディング)
太陽光発電やバイオマスなどの再生可能エネルギー事業に特化したソーシャルレンディングサービスです。
投資先には日本国内だけでなく、発展途上国の発電事業やインフラ開発なども含まれます。
運用期間が1年を超える長期案件が多いですが、6ヶ月の短期案件もあります。
利回りは11~13%と高水準で、最低投資金額は5万円からのものが多いです。
Pocket Funding(ポケットファンディング)
2017年8月に開始した沖縄発のソーシャルレンディングサービスで、不動産の担保が付いている案件が多いです。
運用期間が1年の案件が中心ですが、5ヶ月と6ヶ月の案件もあります。
目標投資利回りは全体で4%としていますが、案件によっては6~7%のものもあります。
1万円から投資でき、利息は毎月分配されます。
まとめ
ソーシャルレンディングの短期投資では、まずはお試しとして事業者の安全性や信頼性を確認することができます。
長期投資に比べると、短期投資は市場の変動リスクや貸し倒れの可能性を減らすことができ、万が一まとまったお金が必要になった場合でも対応できます。
10を超えるソーシャルレンディングサービスで短期投資が可能であり、運用期間は最短1ヶ月からできます。
サービスによっては遅延が発生しているものもあるので、事業者を選ぶ際にはその点も気をつけましょう。