インターネット経由で融資を仲介する話題のソーシャルレンディング

2019.04.18 [木]

インターネット経由で融資を仲介する話題のソーシャルレンディング

最近話題になっているソーシャルレンディング。高い利回りだと聞いたことがあっても、実際どんなものなのかよく分からないという人も多いと思います。

そこで今回はソーシャルレンディングとはどんなものなのか、メリットと合わせて紹介します。またソーシャルレンディングを始めるタイミングや、始める際に気を付けるポイント・注意点なども初心者の方に向けて解説しています。

 

そもそもソーシャルレンディングって?

ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい企業と運用でお金を増やしたい個人(投資家)を結びつけるサービスです。

銀行などでお金が借りられない企業や、銀行の融資だけでは賄えない企業が借り手となります。

財政的に健全であっても、企業年数が浅い・必要資金が少額である・借入期間が短いなどのケースでは銀行が貸し出ししてくれないことがあります。

そんな中小企業では、売り上げが入金されるまでのつなぎとして融資を受けることもあり、ソーシャルレンディングの案件で4~6ヶ月などの短期が多いのはそのためです。

ソーシャルレンディングではソーシャルレンディング事業者が個人からお金を集め、事業者はそのお金を企業に貸し出します。

企業は元本と利息を事業者に返済し、事業者は自社の利益分を差し引いてから、残りの金額を分配金として個人に分配する仕組みです。

ソーシャルレンディングは融資型または貸付型クラウドファンディングとも呼ばれています。

 

ソーシャルレンディングのメリット

ソーシャルレンディングのメリットを紹介します。

投資して満期まで待つだけでいい

基本的には投資をして満期になるまで待つだけで資産運用ができます。

株などのように売買のタイミングを見計らう必要はありませんし、常に値動きを把握しておく必要もありません。

少額から始められる

月1万円から始められるところが多く、少額から投資できます。

Fundsでは1円から資産運用が可能です。

大きな資金が必要な不動産投資などにも1万円などの少額で投資できるのもソーシャルレンディングの特徴です。

高い利回り

ソーシャルレンディングの特徴として、高い利回りが挙げられます。

利回りが5~8%のものが多く、10%を超える案件もあります。

ソーシャルレンディングでは、投資家への分配金はソーシャルレンディング事業者の利益を差し引いた金額です。

そのため、利回りが5%とされているものは、借り手企業への貸出金利は5%以上ということになります。

10%を超える案件になると、借り手企業はそれ以上の金利で借りることになるため、当然貸し倒れのリスクは高くなります。

事業者の利益は何%かというのはそれぞれ異なるので一概には言えませんが、高い利回りであればリスクは高くなります。

投資初心者でも利益を得やすい

株やFXなどのように、投資家の知識や経験は必要ありません。

もちろん利回りやファンドの見方などの基本的な知識は必要ですが、投資初心者とプロとの差が出にくいのが特徴です。

ソーシャルレンディングでは同じファンドに同じ金額を投資すると、投資の素人でも玄人でも、結果は変わりません。

株などのように値動きに振り回されない

ソーシャルレンディングでは株などのように元本の価格が変動することはありません。

また、売買するために常に値動きを把握しておく必要もありません。

 

ソーシャルレンディングを始めるタイミングについて

やりたいと思った時が、ソーシャルレンディングを始めるタイミングです。

ソーシャルレンディングサービスを比較するクラウドポート社によると、2014年は143億円だった市場規模が、2015年は310億円、2016年は533億円、2017年は1316億円と拡大してきました。

2014年以降はほぼ倍に成長していき、2017年は前年比およそ2.4倍の急成長を遂げており、今後もさらなる成長が期待できます。

また、事業者の中には行政処分(業務停止命令・業務改善命令を含む)を受けたものもあり、危険な事業者とそうでない事業者が分かってきました。

2015~2018年に比べると、2019年以降はこのような不要なリスクを避けられるようになってきています。

早期にソーシャルレンディングで投資を始めた人の中には、月に数十万円を配当金として受け取る投資家もいます。

ソーシャルレンディングに興味が湧いた時が始め時です。

早く始めると、得た利息を再投資してさらなる利益を得ることもできます。

 

ソーシャルレンディングを始める際のポイント・注意点

ソーシャルレンディングを始める際のポイントと注意点を紹介します。

分散投資

ソーシャルレンディングでは分散投資は鉄則です。

まず1つの事業者に集中して投資を行うことはやめましょう。

ソーシャルレンディング事業者には、大手企業が運営するものもありますが、ベンチャー企業などの新興企業が多いです。

そのため、事業者自体が倒産してしまうことも考えられます。

また、比較的新しい金融商品なので、行政処分を受ける事業者もあります。

投資した金額が戻ってこない、遅延が発生したまま進展がなく引き出せないなどの事態に陥ることも考えられるため、投資する事業者はリスク回避のため分散しましょう。

1つのファンドにだけ投資することも避けましょう。

ソーシャルレンディングは企業への融資なので、貸し倒れのリスクは必ず存在します。

1つのファンドだけに投資してしまうと、貸し倒れが発生した場合に、投資した金額の全額を失うことになるかもしれません。

最後に、テーマの分散も意識しましょう。

テーマとは、国内不動産、国内事業性資金、海外不動産、海外事業性資金、エネルギー事業などです。

1つのテーマだけに絞ってしまうと、不動産市場や為替の変動リスク、不況による事業の失敗などの影響をそのまま受けてしまうので危険です。

事業者、ファンド、テーマの分散を徹底しましょう。

金利だけで選ばない

2018年7月、大手ソーシャルレンディング会社maneoに対し、虚偽表示などがあり業務改善命令が出されました。

また同年12月、高金利を謳うトラストレンディングの運営会社エーアイトラストに対し、ファンドに虚偽の表示があったとして業務停止命令を含む行政処分が課され、2019年1月にはファンド内容に虚偽記載があり損害を被ったとして、ラッキーバンク・インベストメント社を集団提訴するという事態が発生しました。

現在急成長を見せるソーシャルレンディングですが、高い金利だけに目を取られて投資を行うと、上記のような事態に巻き込まれるかもしれません。

そのため、情報開示の姿勢など様々な視点からソーシャルレンディング事業者を選ぶ必要があります。

大手ソーシャルレンディング事業者に無料口座開設して情報収集

ソーシャルレンディング事業者は、日本国内では20社を超えます。

初心者にはどれを選べばいいのか、どれが安全な事業者なのか分かりません。

そこで、SBIソーシャルレンディングなどの無難な大手ソーシャルレンディング事業者に無料で口座開設してみることもおすすめです。

口座を開設するだけなら無料です。

実際にどういうものなのか、情報収集という意味でやってみるのといいでしょう。

利回りやファンドの見方など、勉強になりますね。

「みんなのクレジット」など行政処分を受けた事業者がいくつかあるので、口座開設する前にどんな事業者なのか、危険はないのか調べることも大切です。

リスクは存在する

比較的保全性が高い金融商品だと言われるソーシャルレンディングですが、リスクは存在します。

ソーシャルレンディングでお金を借りるのは、銀行などで融資が受けられない中小企業が多いです。

そのためデフォルト(貸し倒れ)が起こることは十分に考えられます。

デフォルトが起きた場合、投資金額の全額は戻ってこないこともあります。

また、事業者自体の倒産リスクもあります。

高金利な案件には貸し倒れのリスクがあることを覚悟しましょう。

担保や保証付きのものを選ぶ

ソーシャルレンディングの案件の中には、担保や保証が付いているものがあります。

付いていない場合は利回りが高くなる傾向があり、付いている案件はそれほど高い利回りではありません。

しかしその分リスクは軽減できるので、安全に投資したい初心者の方にはおすすめです。

不動産の担保や保証会社の保証が付いていると、もし借り手企業がお金を返せず貸し倒れが発生した場合でも、事業者が担保の不動産などを売却し債務履行に努めるため、投資した金額の全額を失うリスクは低くなります。

投資した金額の全額が保障されるかどうかは案件によって異なります。

通常、担保が付いている場合は担保物件の合計担保余力(担保物件を売却した際に見込める売却価格)が表記されているので、その金額が融資金額よりも大きいものを選ぶといいでしょう。

オーナーズブックでは全ての案件に不動産の担保が付いており、また貸し倒れ・遅延が発生したこともないので、担保付きの案件に投資してみたい初心者の方には向いています。

 

まとめ

ソーシャルレンディングとは、銀行などでお金を借りられない企業と投資家とを結びつけるサービスのことで、少額から始められ、投資初心者でも利益を得やすく、高い利回りが特徴です。

やりたいと思った時がソーシャルレンディングの始め時です。

始める際には、リスクがあることを念頭に置き分散投資を心がけ、金利だけで事業者を選ばないようにしましょう

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