家電業界の動向左右するIoT家電の登場

2019.04.06 [土]

家電業界の動向左右するIoT家電の登場

2019年の家電業界のトレンドといえば、IoT家電です。日本を代表する日立やパナソニック、シャープなどの家電メーカーからも続々とIoT家電が登場しています。

家電とインターネットがつながったことで、人間の生活を楽にしてくれる魅力的な機能がたくさん誕生しています。IoT家電について詳しくない人にも、すでにIoT家電を取り入れている方にも知っていただきたい最新のIoT家電情報をご紹介します。

 

IoT家電は便利

IoT家電とはどんな家電のことを指すのか、またなぜ便利なのかを確認しましょう。

IoT家電とはどんな家電のこと?

IoTの中でも、家電がインターネットと繋がっているものをIoT家電といいます。

IoTとは、「Internet of Things(モノのインターネット)」のことで、モノをインターネットとつなげて使うことを指します。IoTが活用される以前のインターネットは、PCなどを接続するためのものでしたが、あらゆるモノをインターネットに接続する時代になりました。

モノとインターネットが繋がることで、遠隔操作を行うことが可能になったり、離れたモノ同士でデータのやり取りができる点が特徴です。

インターネットとの接続方法

IoT家電は、大きく分けてWi-Fiでの接続と、Bluetoothでの接続の2種類の接続方法があります。

外出先から家電を操作する場合にはWi-Fiによる接続が多く採用され、Bluetoothでの接続は、特に近距離で家電を接続する場合に採用されていることが多いようです。

便利なIoT家電

IoT家電は人々の生活をより便利に、快適にするために生まれています。

すでに、インターネット上からレシピを検索して献立を考えることをアシストする機能が搭載された電子レンジや冷蔵庫、外出先から操作できるエアコンなど、便利なIoT家電がたくさん登場していますよね。

IoT家電によって、日常の細かい部分にもインターネットが取り入れられていくことで、私たちの生活はさらに便利になっていくと言われています。

 

IoTとスマート家電の違い

IoT家電の種類の一つに、スマート家電というものがあります。スマート家電とIoT家電は混同されがちですが、実は定義が異なります。

スマート家電とは

スマート家電は、インターネットと家電が繋がっている状態で、特にスマートフォンの専用アプリを利用して家電を動かすことができるものを指します。

専用のアプリをダウンロードし、スマートフォンをリモコンのように使うことで、外出先からも家電を操作することが可能となります。

IoTとスマート家電は何が違うのか

スマート家電も「インターネットに接続されているモノ」なので、IoT家電の一部として扱われますが、スマート家電は前述したように、スマートフォンと連動しているところが大きな特徴です。

IoTはモノがインターネットと繋がっている状態を指しますが、必ずしもスマートフォンと連動しているわけではありません。

このスマートフォンのアプリとの連動の有無が、スマート家電を定義するポイントです。

 

IoT家電で生活が快適になる

IoT家電を取り入れることで、私たちの生活はどのように変わっていくでしょうか。IoT家電を使うメリットを解説します。

生活、家事が便利になる

IoT家電が開発された目的は、人々の生活をより便利にすることです。

先ほどもご紹介しましたが、IoT化またはスマート化によって外出先から家電をコントロールすることが可能になりました。さらには、日用品の在庫が少なくなった際に、自動的に注文してくれる機能が搭載されている家電も存在します。

また、設定した時間になるとカーテンが自動的に開き、朝気持ちよく目覚めることをアシストしてくれる家電まで生まれています。

IoT家電を使い、機械が得意なことは機械に任せてしまうことで、私たちの生活はより便利で快適になります。

省エネ機能によって、節約できる

IoT家電は省エネ効果も期待されています。例えば、人がいない時に自動で電源がオフとなる機能を持つエアコンがあります。

また、家電によっては消費電力がスマートフォンに通知されるものもあり、利用者の省エネへの意識も高まります。

さらに、IoTによって、企業が家電の使用状況などのビッグデータを入手することが可能となり、家電メーカー各社の商品開発への活用が期待されています。

これによって、さらに省エネ商品の開発も革新的に進むといわれています。

高齢社会を便利にする期待も

IoT家電は介護分野からも大きな期待を寄せられています。

例えば、一人暮らしの高齢者の見守り機能として、すでにIoT家電が活用されています。

パナソニックや象印などの大手メーカーもすでにこの分野に参入しており、室内にセンサーを設置し、室温の変化や呼吸の様子、睡眠状況などを分析することができます。

日常からデータを分析し、何か異変があった際には、介護スタッフに通知が届きます。個人宅向け、介護施設向けの商品が開発されています。

また、高齢化とともに体温調節の機能が低下することで熱中症になりやすくなりますが、介護施設のスタッフが遠隔操作できるエアコンも登場しており、高齢者の熱中症予防にも一役買っています。

今後、超高齢社会に突入するといわれている日本は、高齢者を支える介護などの分野でも、IoT家電は大きな需要があります。

 

便利なIot家電を厳選!

一口にIoT家電と言っても、様々な種類の製品が登場しています。今回は、便利なIoT家電の中から厳選して5つの家電をご紹介します。

便利なIoT冷蔵庫 シャープ「プラズマクラスター冷蔵庫」

2018年8月に発売されたシャープ「プラズマクラスター冷蔵庫」には、献立ナビ機能が搭載されており、冷蔵庫に献立の相談をすることができます。

季節にあった旬のレシピを提案してくれることはもちろんのこと、直近で食べた献立は避けて最適な献立をAIが考えてくれます。

冷蔵庫と相談して決めた献立の食材リストは、スマートフォンに送信することができるので、スーパーでの買い物の際に買い忘れを防ぐことができます。

また、買ってきた食材の保存方法のアドバイスや、定期的に購入している食材の買い物のリマインドを行ってくれる機能、家族同士で伝言を残せる機能なども搭載されています。

これらの機能だけでもとても面白いのですが、IoT家電のすごいところは、最新機能が登場したら、自宅の冷蔵庫をアップデートすることができる点です。

スマートフォンやPCのように、新しい機能が生まれたら、IoT家電もアップデートができる時代になったのです。

参照リンク:シャープの「プラズマクラスター冷蔵庫」 http://www.sharp.co.jp/reizo/

パナソニック 「Eolia」 19年度モデル WXシリーズ

パナソニックの「Eolia」は、AIが天気予報と連携して、部屋を快適に保つ機能が充実しています。

例えば、空気が汚れることを先読みし、自動で空気清浄を行う機能があります。さらに、短時間の外出時にエアコンをつけっぱなしにするべきかどうかも、消費電力や温度を予想し、エアコン自身が判断してくれます。

スマートフォンのアプリで外出先から操作をする機能も搭載されています。

パナソニックは2019年4月以降に発売するすべてのエアコンをIoT化することを発表しています。

今後のIoTエアコンは、エアコンの利用履歴やセンサー技術から、利用者の日常の生活習慣や周辺情報をAIが学習できるようになり、さらに機能を充実させていきます。

気温が上がりやすいと判断された時間には冷房を強めたり、寝ている人の夜中の目覚めの回数などを把握し、温度や送風をコントロールしたりする技術も搭載される見込みということです。

参照リンク:パナソニック 「Eolia」 19年度モデル WXシリーズ https://panasonic.jp/aircon/products/19wx.html#feature

自動でカーテンを開閉してくれる「めざましカーテン mornin’ plus」

朝、起きる時間に合わせて、カーテンを開けることができれば気持ちよく目覚めることができますよね。

太陽の光を浴びることで人の体は睡眠ホルモンを抑えて、楽に起きることができるようになるということが科学的にも証明されています。

「めざましカーテン mornin’ plus」は、カーテンレールに設置するだけで、タイマーをかけた時間に自動でカーテンを開けてくれます。

この機能によって朝気持ちよく起きることができます。さらに、タイマーとしてだけではなく、スマートフォンの操作でカーテンの開閉ができるリモコンとしても使うことができます。

参照リンク:「めざましカーテン mornin’ plus」 https://mornin.jp/

空気の汚れや花粉を可視化できる家電 「ほこりセンサー」

花粉やPM2.5、ほこりが空気中にどれだけ飛んでいるかは目に見えません。しかし、この「ほこりセンサー」を活用すれば、空気の汚れを可視化することができます。

空気の汚れは6段階で測定され、レベル4以上になるとブザーでお知らせします。本体をBluetoothによってスマートフォンのアプリと連動して使用するIoT家電です。

参照リンク:PM2.5対応Bluetoothほこりセンサー

https://www.ratocsystems.com/products/subpage/btpm25.html

子供の帰宅通知がLINEに届くQrio(キュリオ)

Qrioは、子供の帰宅時間がわかる商品です。

ハブ端末を自宅に設置した上で、キーホルダーサイズのスマートタグをランドセルや習い事のカバンにつけておくだけで、子供が家を出たこと、帰宅したことが確認できます。

通知はLINEやメールで受け取ることができ、共働きの家庭で子供がきちんと帰宅したか確認することができるので安心です。

参照リンク:Qrio(キュリオ)ただいまキット

https://qrio.me/tadaima-kit/

 

まとめ

IoT家電を使うメリットや、おすすめのIoT家電をいくつかご紹介しました。新しい機能が搭載された家電が登場すると、ワクワクしてきますよね。

家電メーカー各社は、日々AIやIoT家電の新しい技術を研究開発しています。今後も面白い機能を搭載した家電が登場してくることでしょう。

家にある家電が、全てIoT家電となる時代はもうすぐそこまで来ています。

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