IoTの活用事例から未来像を探る

2019.03.25 [月]

IoTの活用事例から未来像を探る

IoTとは、身の回りにある様々なモノがインターネットのように接続され、相互に情報交換や制御を行う仕組みの事を指します。

IoTを利用する事でモノの遠隔操作や遠隔監視、モノ同士でのデータ送受信が可能となります。IoTの技術は次世代の技術として広がりを見せており、様々な分野での活用が期待されています。

IoTの技術の進化は、私たちのライフスタイルを大きく変える可能性を秘めています。

今回は、家電、スマートシティ、自動車、工場の4分野での活用事例について紹介していきます。

 

家電の活用事例

家電の分野では、IoT家電やスマート家電と呼ばれる様々な商品が開発されています。

IoTの技術を家電に応用する事で、私たちの生活はますます便利なものになってきています。現在発売されているIoT家電の中から、代表的なものをいくつか紹介していきます。

スマートスピーカー

スマートスピーカーとは、AIの機能を搭載した対話型の音声操作が行えるスピーカーです。

ユーザーはスマートスピーカーに話しかけるだけで、様々なアクションを行う事ができます。

具体的な例としては、検索エンジンを利用した調べものやニュースの読み上げ、音楽の再生や他のスマート家電の操作などを実行する事ができます。

代表的なスマートスピーカーとしては、Amazonが開発したAmazon EchoやGoogleが開発したGoogle Homeなどが挙げられます。

スマートロック

スマートロックとは、スマートフォンなどの通信機器を使ってドアの鍵の開閉ができるサービスです。

スマートロックを利用する事で鍵を持つ必要が無くなり、鍵の閉め忘れの防止ができるなどのメリットがあります。

スマートロックは、防犯性にも優れているため利用シーンは多岐にわたります。自宅での利用だけではなく、ホテルや民泊のチェックイン、賃貸不動産の内覧やオフィス、コワーキングスペースなどにも応用できます。

今後は、あらゆるホームオートメーション機能と連携していきながら普及していく事が予想されます。

IoTルームエアコン

ルームエアコンの中にも、IoTの技術に対応しているものがあります。

IoTルームエアコンでは、スマートフォンなどの通信機器を利用してルームエアコンの遠隔操作や稼働状況の確認などを行う事ができます。

また、AIが搭載されている高機能な製品の場合、天気予報などの情報を読み込んで適切なタイミングで空気清浄を行ったり、人感センサーから読み取った情報を基に節電をしたりする事ができます。

ネットワークカメラ

ネットワークカメラとは、インターネットなどのネットワークに繋がっている監視カメラの事を指します。

インターネットを通じて遠隔地にあるハードディスクにデータを記録し、遠隔地からスマートフォンやパソコンなどを利用してリアルタイムで監視できます。ネットワークカメラは、防犯や見守りなどの目的で設置される事が多くなります。

スマートタグ

スマートタグとは、鍵や財布などの貴重品に取り付けて、紛失や忘れ物を防止するタグです。

スマートタグにはGPSが搭載されており、タグが付けられているモノがどこにあるか分かるようになっています。

また、スマートフォンと連携する事で、タグを付けたモノとの距離が離れた時にブザーが鳴って知らせてくれるなどの機能が付いているものもあります。

代表的なスマートタグとしては、Tile MateやMAMORIOなどが挙げられます。

 

スマートシティ分野の活用事例

スマートシティとは、IoTの技術を利用して、社会インフラや行政サービスを効率良く管理・運営していきながら、環境や人間の生活の質の向上を目指している都市の事を指します。

スマートシティの構想が拡大してきている背景としては、社会インフラの老朽化や高齢化社会、エネルギー問題や環境問題などの様々な社会問題からの要請があるという事が挙げられます。

スマートシティにおけるIoTの活用事例について紹介していきます。

スマートグリッド

スマートグリッドとは、送電を需要面と供給面のバランスから制御して最適化できる次世代の送電網の事を指します。

スマートグリッドを利用する事で、電力のロスを排除して発電と蓄電を効率良く融合できるというメリットがあります。スマートグリッドでは、電力検針メーターに通信機能を持たせるスマートメーターの普及が重要な課題となっています。

スマートメーターにより、各家庭と電力会社が双方の通信を行う事で、コミュニティレベルでのエネルギーマネジメントが可能となります。

また、スマートメーターによって使用電力の可視化ができるようになったり、検針作業が不要になるなどのメリットもあります。

スマートビルディング

スマートビルディングとは、IoTの技術を活用して効果的にかつ効率的に管理できる建物の事を指します。

具体的な事例としては、建物の利用状況や管理状況のデータ分析、利用者からのフィードバックが得られる仕組みや空調・照明・セキュリティシステムの自動化などが挙げられます。

IoTの技術によって、建物の老朽化や維持管理コストの増大などの問題に対処していきながら、快適なビル環境の再構築を目指しています。

人工知能による交通監視システム

中国の浙江省杭州市では人工知能による交通監視システムである「ET都市ブレイン」を採用しています。

人工知能が搭載された監視カメラによって交通渋滞の状況を認識し、信号システムの最適な制御が行えるシステムを構築しています。

このシステムにより杭州市は、大幅な交通渋滞の削減に成功しました。また、この監視システムは交通違反の判別も可能としており、該当車のナンバーを読み取って違反切符を送付する事などもできます。

シェアサイクル

シェアサイクルもIoTの技術を用いた新しい都市のサービスです。シェアサイクルとは、複数の利用者で自転車をシェアするサービスとなります。スマートフォンを利用して、予約や支払い、自転車の鍵の開閉を行います。

スマートフォンのアプリでは、自転車の貸し借りができるポートの所在地や利用状況を確認する事ができます。地球環境に配慮した移動手段を提供する事を目的として、日本全国の様々な自治体がシェアサイクルを積極的に推進しています。

 

自動車分野の活用事例

自動車分野でも、自動車の運転の安全性や効率性を補助する目的でIoTの活用が広がってきています。

自動車分野におけるIoTの活用事例について紹介していきます。

安全運転支援システム

自動車に搭載されたIoTの技術によって、ドライバーの安全運転を支援する事ができます。

通信機能が付いたドライブレコーダーによってドライバーの運転状況をフィードバックさせることができるサービスや、位置情報サービスを利用してドライバーの動作を管理し効率的な運転をサポートするサービスなどがあります。

また、路車間通信システムにより、自動車と道路、あるいは自動車同士で通信する事で、交通事故のリスクを低減する取り組みも行われています。

プローブデータサービス

プローブデータとは、自動車が実際に走行した位置や速度などのデータを基にした道路交通情報の事を指します。

一般的には、道路に設置されたセンサーによって得られた情報を取得して解析するという手段が取られています。富士通が開発した商用車プローブデータサービスでは、商用車に搭載された通信端末によって得られた走行データを解析して、運行効率や道路整備による変化などの把握ができるようになります。

このデータを基に、安全運行管理支援や道路保全計画の支援を行う事が可能となります。

 

工場での活用事例

様々な製品を製造している工場でもIoTの活用領域は広くなります。IoTを活用する事で、工場の安全性や生産性を向上させることができるようになります。工場におけるIoTの活用事例について紹介していきます。

生産設備の異常監視システム

IoTの技術による生産設備の異常監視システムでは、工場内にある生産設備に異常が発生した場合、異常に関する情報を即時に設備の管理者に通知をする事ができるシステムです。

タイムロスやダウンタイムの長期化、後工程への影響などのリスクを最小限にする事が可能となります。また、生産設備の稼働状況も常にリアルタイムで確認する事ができますので、予防保全などの実施にも活用できます。

工場の生産状況の可視化

IoTの技術を工場全体に活用する事で生産状況の可視化を可能とし、生産性の向上や生産状況の適切な管理などができるようになります。

データに基づく意思決定や改善箇所の可視化による生産性の向上などの効果があります。IoTの技術により工場全体を最適化する事によって、さらなるQCDの向上を目指す事ができます。

 

まとめ

以上、今回は IoTに関する事や活用事例について解説していきました。IoTは、次世代の技術として様々な領域に広がりを見せており、すでに活用されている場面もたくさんあります。

今後も、IoTの技術はますます存在感を見せ、私たちの生活をより便利で豊かなものにしてくれるでしょう。

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