ビットコインで成功するには?ギャンブルに近い魔力を持つブロックチェーンの可能性

2019.06.03 [月]

ビットコインで成功するには?ギャンブルに近い魔力を持つブロックチェーンの可能性

「ビットコインで成功している友人には共通点があります」と語るのは、上海鏈宇科技有限公司の方旭初氏だ。

パソコンが約30万円もした時代に、1日数十万台と売り上げた実績を持つIT界の権威でもある方旭初氏は、現在ブロックチェーン業界で活躍している。

方旭初氏がブロックチェーン業界に足を踏み入れたきっかけは、ビットコインだ。

前編では、ビットコインで成功する秘訣や「ポルノ・ギャンブル・麻薬と似ている」と言われるブロックチェーン技術を正しく活用する方法について伺った。

 

ビットコインはインフラに対抗しうる存在

大坂:現在はどんな事業をなさっているのですか?

方:現在は上海でさまざまな事業を展開しています。そのひとつが最新のビットコイン採掘デバイスの製造です。

現在の市場は疲弊状態でデバイスの大量生産ができていないため、たくさんの原型デバイスを製造し販売しています。

 

大坂:ブロックチェーン業界にいち早く進出し、チャンスを掴んだのですね。これまではどんな仕事をなさっていたのでしょうか?

方:1998年からインターネット業界に入ってポータルサイト開設などを行い、2000年から上海でEC事業に取り組んでインターネット通販の仕事を始めました。

当時はまだTAOBAO(中国国内におけるEC市場の取引総額約80%以上のシェアを占める人気サイト)も誕生しておらず、パソコン1台約2万元(約30万円)とかなり高価でしたが、1日でパソコンを数十万台と売った実績があります。

その後はデジタル製品評価のウェブサイトを作りました。

ビットコインで成功するには?ギャンブルに近い魔力を持つブロックチェーンの可能性

大坂:すばらしい実績です。ブロックチェーン業界に入ったのはいつですか?

方:2013年です。ビットコインに興味を持ってビットコイン白書を読み、ブロックチェーン事業に取り掛かりました。

「私有財産の価値を守れるビットコインなら、インフラに抵抗できる存在になるかもしれない」という期待に突き動かされたからです。

 

大坂:ブロックチェーン分野に進出したきっかけは、ビットコインだったのですね。

方:はい。2013年にこれまで運営してきたデジタル製品評価のウェブサイトなどの経営権を親友に預け、上海で「1bite」を起業しました。「1bite」とは「一枚のビットコイン」という意味で、人々がビットコインを1枚ずつ所有することを目指して名づけました。

 

大坂:「1bite」は順調に拡大したのでしょうか?

方:中国第2位のポータルサイトになりビットコインの取引所も設立したのですが、残念ながら1年後に倒産してしまい…。

創業当時は380元だったライトコインが半年後には5元に暴落し、開発した採掘デバイスが売れなくなって格安で処理せざるを得ませんでした。

また、セキュリティが甘く、ビットコインがハッカーに盗まれたことが倒産の引き金になりました。

ビットコインで成功するには?ギャンブルに近い魔力を持つブロックチェーンの可能性

ベア・マーケットのタイミングで参入すべき

大坂:今後のブロックチェーン業界はどうなっていくと思われますか?

方:ブロックチェーン業界の変化は激しく、約2~3年のブル・マーケット(値上がり傾向の市場)の後に半年~1年のベア・マーケット(値下がり傾向の市場)が続きます。

1枚のビットコインが十数万元の時や、マイニングデバイスが3万元の時はたくさんの人が市場に殺到して大量購入しますが、ベア・マーケットの時に投資者が撤退するケースが多くみられました。

日本企業だとGMOが同様の流れで大きな損失を被っています。こうした投資策は失敗のもとだと言えるでしょう。

 

大坂:ブル・マーケットの時に参入して、ベア・マーケットの時に撤退するのは良くないと。

方:はい、ビットコインで成功している友人には共通点があります。

ベア・マーケットの時に参入しているのです。そうすればブル・マーケットになった瞬間に儲けることができます。

マイニングデバイスの製作でも同じことが言えます。

ベア・マーケットの時にデバイスの研究に着手しておけば、ブル・マーケットの時に成果が出て利益につなげられるでしょう。

ブル・マーケットの時になってからデバイスの製作を始めるのではもう遅い。ようやくデバイスが出来上がった時には、市場動向が変わっていてチャンスを逃すかもしれません。

 

大坂:ベア・マーケットの時こそ、将来性のある事業に目を向けなければなりませんね。

 

ブロックチェーンはポルノ・ギャンブル・麻薬に似ている

方:ブロックチェーンは依然として発展途上で、詐欺まがいの事件が起きることもあります。

去年のETH(イーサリアム)のICOは書類を偽造し、30分もかからずにETHのネットワークで仮想通貨を発行しました。

そしてお金を集めた後に一部のコインを取引所にあげてコインの値段を引き上げた後、すべての仮想通貨を売ったのです。投資者たちは損することを知る余地もありませんでした。

 

大坂:法律の管理監督が及んでいない現段階では、仮想通貨はギャンブルのような存在になりかねませんね。

方:ブロックチェーンの現状は「黄赌毒(ポルノ・ギャンブル・麻薬)」と非常に似ています。

なぜかと言うと、元々ブロックチェーン技術には資産の匿名性や資金転移といった特徴があるので、人間の欲望を刺激しやすいからです。

ビットコインで成功するには?ギャンブルに近い魔力を持つブロックチェーンの可能性

大坂:ポルノ・ギャンブル・麻薬といった存在は、人間の暗い欲望を刺激する存在ですね。そういった陰気な一面を引き出す可能性もあるブロックチェーン技術を正しく活用するために必要なことは何でしょうか?

方:ブロックチェーンの中に入っている多種多様なマイニング(取引の承認)における「コンセンサスメカニズム(consensus mechanism)」で仮想通貨の安全性を守り、脱中心化を確保することでしょう。コンセンサスメカニズムとは、合意を取る方法のこと。

矛盾なく合意を取ることで、不正を防ぐことができます。もしブロックチェーンにコンセンサスメカニズムがなければ、信用できる技術にはなりません。

 

大坂:コンセンサスメカニズムの中では、何に注目していますか?

方:やはり有名なのはPoWですね。ビットコイン、ライトコインやイーサリアムなどがPoWを活用してます。

PoWとは仕事量証明、つまりマイニングマシンの数や仮想通貨の採掘数を承認するメカニズムです。

マイニングマシンとは、CPUの中にある無関係のものを取り除き、ビットコイン運算に関係する部分だけを保留するマシンのこと。作業効率が大きく上がり、CPU計算時の節電もできます。

 

(後編へ続く)

 

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ライター/萩原かおり 編集/YOSCA 撮影/倉持涼

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