パーソナルデータとは?個人情報との違いや情報信託によるメリット

2019.06.12 [水]

パーソナルデータとは?個人情報との違いや情報信託によるメリット

パーソナルデータや情報銀行とは?

パーソナルデータとは、具体的にどのような情報のことを指すのでしょうか?

また、個人情報とはどこが違うのでしょうか。その情報を情報銀行に信託することによるメリットについても、考えてみましょう。

 

そもそもパーソナルデータとは?個人情報との違い

パーソナルデータとは、簡単に言うと、個人情報を含む、より広範囲なデータのことです。

法令で明確に定義されているわけではありませんが、総務省が発行している「平成29年版 情報通信白書」によると、パーソナルデータについて「個人の属性情報、移動・行動・購買履歴、ウェアラブル機器から収集された個人情報を含む」とあります。

また、「『改正個人情報保護法』においてビッグデータの適正な利活用に資する環境整備のために「匿名加工情報」の制度が設けられたことを踏まえ、特定の個人を識別できないように加工された人流情報、商品情報等も含まれる」とも記載されています。

よってパーソナルデータとは、「個人情報に加え、個人情報との境界が曖昧なものを含む、個人と関係性が見出される広範囲の情報を指すもの」と定義づけることができます。

 

情報銀行に情報を信託する

情報銀行とは、ネット上に存在する個人情報を個人から委託され管理し、提供者の意向に合わせ、他の事業者などに情報を提供する仕組みや事業者のことです。

情報銀行に情報を提供することで、間接的や直接的に個人にも利益が還元される仕組みになっています。

また、事業者側としても消費者の購入履歴や閲覧履歴を知ることができるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

 

三菱UFJ信託が情報銀行のサービスを開始

これまでネット上の顧客情報などは、各企業が管理していることが一般的でした。

しかし、米フェイスブックのデータ不正流用問題をきっかけに、これまでとの情報の取り扱い方は大きく変わることとなりました。

個人情報について、利用者自身がその情報を管理する権限を持つという考え方が明確化されたのです。

企業側は独自に収集した情報でも、利用者が自由に閲覧・管理できるようにしなければならず、情報銀行というビジネスの重要性は高まっています。

そんな中、三菱UFJ信託銀行は「DPRIME(仮称)」と呼ばれるプラットフォームを開発しました。

アプリを使い健康情報や家計の収支などのパーソナルデータを入力し、企業側はこの情報を対価を支払って利用するというもの。対価としては現金のほかに、チケットやクーポンなどが予定されています。利用者は提供するデータを選択することが可能です。

 

パーソナルデータを提供することで対価を得られる

情報の取り扱いについて、この先時代とともに更に変化していくことが予想されます。

広範囲な意味を含む自身のパーソナルデータを提供することで対価を得られるというのは、新しい情報のあり方と言えるのではないでしょうか。

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