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そもそも情報銀行ってなに?
情報銀行とは、個人から預かった情報を産業データとして管理し、それを「個人が同意する範囲」で運用、取得した利益を、預かり元の個人に還元する仕組みを言います。
例えば、個人の金融情報であったり、健康状態の情報、さらには観光に関する情報など、対象はさまざまです。
みなさんは「情報銀行」という言葉自体に馴染みがないかもしれませんが、今後広く普及するサービスになる可能性があり、現在注目されている新しいビジネスモデルなのです。今回はこの情報銀行について、概要を紹介していきます。
情報銀行が話題になる背景
そもそも、情報銀行というワード自体、聞きなれないという方も多いでしょう。
それもその筈で、この様な動きが活発になったのはごく最近のことだからです。
2017年に「改正個人情報保護法」の施行により、匿名であれば個人情報を積極的に活用できるようになりました。
これまで、日本は個人情報の取り扱いにはとりわけ厳しく規制がかかっていましたが、これにより個人情報を取り扱ったビジネスモデルが日本でも展開されやすくなっています。
また、企業ではこれまで顧客などの個人情報は産業データとして社内だけで管理され、自社のサービスに定着させるためだけに活用されてきましたが、近年で様々な業界と産業データを共有することで、社会的に有意義なサービスを生み出そうとする動きが活発になってきています。
情報銀行はそうした社会的ニーズに応えるサービスとして期待されているのです。
情報を預けて大丈夫?気になるメリットとデメリット
とはいえ、連日ニュースなどで個人情報漏洩の話題があがってくると、やはり個人情報を預けるのには抵抗がある、という方も多いのではないでしょうか。
そこで、今後普及が見込まれる情報銀行を利用するメリットとデメリットについて紹介していきます。
今後利用するにしても、利用しないにしても、その長短を把握したうえで判断しましょう。”
より個人にフォーカスしたサービスを!情報銀行のメリット
まず、メリットとしては、情報を預けることでお金やポイントなどの特典を得ることができるという点でしょう。
通常の銀行などと違い、原資が個人情報という誰しもが保有するものなので、誰でも利用することができます。
さらにもう一つは、個人情報の分析などを通じて、より個人にフォーカスしたサービスを受けることができるという点です。
例えば情報銀行から産業データの提供を受けた旅行会社から、あなたの嗜好に合った観光プランを即座に提案できるようになるかもしれません。
やっぱり漏洩が…。利用前に抑えたいデメリット
反対に、デメリットとしては、やはり個人情報の漏洩が一番大きなリスクとなるでしょう。
ただ、2017年に施行された「改正個人情報保護法」では特定可能な個人情報の取り扱いには本人の許可が必要になります。
また、許可なく使用できる個人情報については、匿名化を行い個人を判別できない状態にしなければならないとされているので、可能な限りのリスクヘッジはされて運営されると考えられています。
自分の目で情報を集め、利用するかどうか判断をしましょう
今まで個人情報漏洩やプライバシー保護の観点から日本ではビックデータを活用したビジネスは活発に行われてきませんでした。
しかし、法律の改定やIT技術の進歩によって、今まさに導入が検討されています。
これをきっかけにして、一度情報管理のあり方と活用方法について、ご自分で考えてみるといいかもしれませんね。”