データ取引市場と情報銀行とは?
データ取引市場と情報銀行というふたつの単語。普段生活している中では聞きなれないものかもしれません。
そもそも情報銀行とは何か。データ取引市場とはどのようなものなのか。私たちとどういった関わりがあるのでしょうか。
はじめに、情報銀行とは
情報銀行とは、私たちがインターネットを使って買い物をした際の何を買ったか、どのようなものに関心があるか、などの個人情報を個人から委託され、それを他の事業者へとマッチングさせたり、匿名化し情報を提供したりする制度や事業者のことです。
これは、事業者にとっても、私たち個人にとってもメリットのあるものです。具体的に言うと、情報銀行に情報を提供することで、私たちにも利益が還元されます。
データ取引市場とは
はじめに、データ取引市場を運営する事業者が存在します。データ提供者である、データ生成者やデータ流通支援事業者と、データ提供先を仲介する存在です。
自らデータの収集・保持・加工・販売などを行うことはありません。
何故なら、データ取引市場運営事業者には、運営している市場において、自らに有利な取引を行うことがないよう、中立性が求められるからです。
特定のデータ取引市場参加者が有利にならないようにするためにも、中立性は重要と言えます。
次に、事業などを行いデータを生成したり、そのデータを整理・加工や保管・管理したりする者をデータ生成者、また、他のデータ提供者からのデータを整理・加工・保管・管理する者をデータ流通支援業者、データブローカーと言います。
一般にデータ共有事業者・PDS・情報銀行・データ処理事業者などのことを指します。
最後に、データ提供者から提供されたデータをサービスや製品に活用したり、事業に利用したりするのが、データ提供先です。
この3つの立場でデータ取引市場は成り立っています。
情報銀行とデータ取引市場との連携
情報銀行とデータ取引市場との連携には、ふたつのパターンがあります。
「情報銀行事業者がデータ取引市場運営事業者を介してデータを提供するケース」と「情報銀行事業者がデータ取引市場運営事業者を介して個人から情報を収集するケース」です。
情報銀行とデータ取引市場との連携することにより、双方にメリットがあります。
情報銀行としてはデータ提供先やデータ収集先の拡大が期待できたり、提供者の審査の利用ができたりすることがメリットとして挙げられます。
データ取引市場としては、市場参加者が多様化することによる市場の活性化や、市場への参加審査に情報銀行の認定を利用することができることなどが大きなメリットです。
データ取引市場と情報銀行の連携には双方にメリットが
データ取引市場と情報銀行の連携には双方にとってメリットがあります。
しかし、検討すべき課題がいくつか残されていることも事実です。
データ取引市場と情報銀行が連携されることで、今後の日本のIT業界の更なる発展につながることに期待しましょう。