自分のデータを預ける情報銀行が開始
2019年より情報銀行が日本でもスタートします。これにより、企業が個人のより詳細なデータを利用して、マーケティングなどに役立てることができるようになります。
情報銀行とはどのようなもので、どんな点に注意すべきなのかみていきましょう。
そもそも情報銀行とは
情報銀行とは、個人がそれぞれ持つ情報を銀行に預け、個人の同意のもとにその情報を収集し管理して、必要な時に提供するシステムです。
情報を提供することによって、個人にも報酬が得られるなどのメリットが発生します。
提供する事業者や条件なども個人で選ぶことができるので、預けてからも自分で管理できて安心です。
事業者などは個人の情報を入手することで、個々のニーズや嗜好などについて、より掘り下げて知ることができます。
またその情報を元に一人ひとりに合ったサービスを提供することが可能に。
銀行にお金を預けて運用し、利益を得るのと同じように、自分の情報を預けて運用し、利益を得ることができるようになるのです。
提供する時に気をつけるべき点:信頼できる銀行か
情報銀行を利用する際には、預ける銀行のセキュリティ対策が万全かを確認する必要があります。
預けた情報が漏洩してしまったり、本人の許可なく使用、提供などされたりすることがあってはなりません。預け先をどこにするかは慎重に検討するべきでしょう。
認定された銀行を選ぶ
では安心できる情報銀行を見極めるにはどうしたらいいのでしょうか。
認定を受けないと、情報銀行として稼働することはできません。情報銀行の認定に関しては、一般社団法人 日本IT団体連盟が受け持っています。
60のIT団体に所属する約5000社を総括しているこの日本IT団体連盟で、内容は書類とヒアリングによる認定審査が行われます。
情報銀行として事業者やサービスが認定されると、日本IT団体連盟との間で契約が結ばれ、認定証とマークが交付されます。
認定は2年ごとに適合性評価を行い、更新されていきます。
認定された情報銀行は、連盟のホームページなどで公開され、検索することができるようになります。
日本の情報銀行は新しい資産運用の形
今後日本でも開始が予定されている情報銀行は、どんどん広がりをみせていくでしょう。
あくまでも個人の意思で情報を預けることができ、配当・利益が還元されるという仕組みは、形のない自分の情報がどれだけ価値のあるものかを認識できることでもあります。
目先の利益のために提供するのではなく、情報は価値ある資産ということを念頭に置いて、慎重に預け先も選ぶようにしましょう。