情報銀行とは
情報銀行では預けた情報をパーソナルデータ化し、契約に基づいて個人または情報銀行が運用を行い、企業などの第三者へ提供することが可能です。
そして提供された第三者は個人に対して、対価を支払います。現在このシステムは各方面より大きく期待され、実用化に向けて動き出しました。
情報銀行実用化に向けての動向
日本はアメリカや中国のようにパーソナルデータの流通が盛んではなく、商業的に利用することに対して警戒心がありました。
しかし、情報を匿名化すれば積極的に活用可能になった個人情報保護法改正や、ビックデータ流通の環境整備を目指す官民データ活用推進基本法など、様々な法律が施行され、政府が情報銀行の実現化に向けて、大きく動き出しています。
これに伴い、IT関連の企業は情報銀行の実証実験を行って、個人情報の利便性や安全性などを検証中です。
情報銀行の目的とビジネスモデル
情報銀行は、個人情報の提供を希望する事業者へデータを流通させるマーケティングを構築し、拡大させていくことを目指しています。
情報銀行では、預けられた個人情報を集約し、パーソナルデータとして生成して保管します。
パーソナルデータが一元管理されることにより、効率的に流通・活用することが可能です。
これにより企業は今まで時間と労力がかかっていた情報収集を簡素化でき、消費者のニーズにあったサービスを企画し、展開することが容易になるでしょう。
NTTデータによる情報銀行の実証実験
株式会社NTTデータでは、情報銀行の実現に向け、パーソナルデータを流通させるプラットフォームを活用した実証実験を行っています。
主な実験内容は、一般のモニタ参加者を集め、パーソナルデータ流通に関する同意や認証・許可などの機能を体験してもらい、個人主導のパーソナルデータの運用に関して意見や要望を集めることです。
これにより、パーソナルデータ連携における同意画面の視認性や操作性、情報銀行に対する信頼性を実証し、スムーズに運用開始できるようにすることを目指しています。
情報銀行の実用化と課題
現在情報銀行によるパーソナルデータの流通は政府及び企業などからとても期待され、注目されています。
またNTTデータなどが実証実験を行い、実用化にむけて大きく動き出しました。
情報銀行が実用化されることにより、企業による様々なサービスが躍進していくでしょう。しかし、一方で情報の漏洩が心配という人も多いでしょう。
実証実験を重ね、しっかりとした信頼性を担保できるシステムの構築が、今後実用化に向けての課題になることは間違いありません。