情報銀行の事業者を希望している企業は?現在の状況を解説
現在日本では、情報銀行事業の実証実験を官民一体で進めています。
総務省は2019年3月頃に、情報銀行の事業者を認定すると公表。注目がますます高まっている情報銀行のスタートは、もうすぐの所まできています。
では実際に、私たちの大切な個人データをどういった事業者が扱うことになりそうなのか、現在の状況を解説します。
情報銀行事業者に求められる条件とは?
個人データを集めて管理し、そのデータを審査した上で第三者の事業者に提供するのが、情報銀行です。
個人データにはデリケートな内容が含まれるものが多々あるので、預ける際には信用に足る事業者であることを望まれます。
膨大な量のデータを管理できるだけのシステムを運営できる規模であることも必要でしょう。
そうである故に、官民一体の実証実験を行ったり、審査や認定に慎重になったりしているのです。
どういった企業が情報銀行事業を希望しているのか
現在情報銀行事業を希望する企業は大きく二つの分野に分けられます。一つは、銀行の窓口が置かれる事業者(法人)、もう一つはその銀行業務を支えるインフラを扱う企業です。
IoT機器のさらなる普及などで、個人データはますます増加する一方であり、情報銀行には膨大な個人データを間違いなく安全に、かつ分析しすばやく流通させることが求められます。
複数の大企業が業務を分担し協力しなければ、実現するのは難しいでしょう。
情報銀行事業者となるための認定とはどういったことか?
情報銀行の事業者に認定されるには、日本最大級のIT団体である「一般社団法人 日本IT団体連盟」の審査を通らなければならないのですが、実はこの認定は情報銀行事業者の義務ではありません。
希望する企業の中には、ユーザーの信用さえ得られれば、あえて認定を得る必要はないと考える企業もあるようです。
個人データを預けられるだけの信頼に足る情報銀行事業者かどうかは、私たちユーザーが情報を集め、見極める必要があるでしょう。
情報銀行に興味を持っている企業は多い
去る2018年10月19日に、総務省と日本IT団体連盟により、情報銀行の事業者認定についての説明会が開催されました。定員の倍の200社以上が集まったことでも、その関心の高さがうかがえます。
SNSなどでは自分のデータがお金になるのでは?というユーザー側の期待感が高まっており、情報銀行事業は儲かるのではないかと考えている企業も少なくないようです。
信頼に足る情報銀行事業者かどうかをどう判断する?
情報銀行の事業者認定のための説明会では、認定を受けた事業者の一覧を日本IT団体連盟のホームページで公開することと、苦情窓口も置くことの説明がありました。
情報銀行が実際にスタートした後、信託された個人データによる情報提供が広まっていけば、社会的にも情報銀行が広く知られるようになるでしょう。
これから始まる情報銀行事業に対しては、私たち自身が注意深く見守る必要があります。