目次
次世代ブロックチェーンともいわれるDAGとは?
新しく登場したDAG型暗号通貨は、仮想通貨市場でどれもが発行日より大幅に値をあげており、高く評価されているのがわかります。
DAGはどのように優れた構造をもっているのでしょう?以前からある仮想通貨に用いられるブロックチェーンと、DAGとの構造の違いを含めて詳しく解説します。
=====================
※注 現在は「仮想通貨」を「暗号資産」に呼称変更されておりますが、本記事では一般に定着・浸透している名称の仮想通貨で記載しております。
=====================
まずはブロックチェーンの構造についておさらいしよう
仮想通貨ビットコインの成り立ちに欠かせない技術のひとつが、ブロックチェーンです。
ブロックチェーンは、仮想通貨の取引データを管理するための技術で、複数の取引データをある一定量まとめたものをブロックと呼び、それが過去から未来へ一直線に繋がっている図で示されます。
暗号化されたブロックからはハッシュ値が生成されます。ブロックの中身は取引データと、前のブロックのハッシュ値、暗号化したこのブロック(ハッシュ値)を解く鍵にあたるナンス値です。
ナンス値を解析し、この取引を承認することをマイニングと呼びます。
マイニングに成功したユーザー(マイナー)は報酬を受け取り、取引を行ったユーザーは手数料を支払います。
DAG(有向非巡回グラフ)はどんな構造になっている?
次世代ブロックチェーンとも言われているのが、DAG(有向非巡回グラフ)とよばれる理論技術です。
ブロックよりも小さな単位の取引データの繋がりが、複数に分岐はしても後戻りはしない図で示されます。
DAGでは、取引データを生成する際には、過去の取引データを承認することが必要です。
「正しい」取引データには、時間が経つほどに後から生成された取引からの間接的な承認が増していき、その繋がりをとくにメインチェーンと呼びます。
ブロックチェーンとDAGの構造の違いとは?
ブロックチェーンの構造は、ブロックが一直線に繋がっているのに対して、DAGの構造は、取引ユニット(ブロックより小さな単位の取引データ)が、編み目状に繋がった図で示されます。
つまり、DAGの方がネットワーク上の取引量が膨大になった際にも対応しやすいといえるのです。
他にも取引の承認にマイナーが必要ないので手数料がかからない(一部ごく小額の手数料がかかるものもあります)点、ブロックは生成に10分ほどかかるが、取引ユニットはそれよりも短時間で生成できる点も、DAG構造の方が有利です。
仮想通貨でのマイクロペイメントは社会を変えるかもしれない
DAG型暗号通貨のメリットは手数料がかからないことと、膨大な取引量に対応でき、取引完了までのスピードが早いことです。
これらは、仮想通貨でのマイクロペイメント(超小額決済)に必要な条件であり、お金が不要になるキャッシュレス社会の実現に一歩近づいたともいえます。
活用され始めたばかりのDAG技術のこれからに注目していきましょう。