2020.07.03 [金]

ICOトークンの5つの種類と、トークン売却タイミングを徹底解説

ICOにおいて販売されるトークンは、5つの種類に分類できます。また、ICOで購入したトークンは、売却の時期を見極めることが重要です。本記事では、ICOに関心を持っている方のために、トークンの種類や売却のタイミングについて解説いたします。

ICO(イニシャル・コイン・オファリング)について

ICOとは、企業が新規にブロックチェーン上でトークンを発行し、公衆から法定通貨(日本円や米ドル、ユーロなど)や暗号資産(BTCやETHなど)を調達する行為を指します。

株式の世界においては新規に証券取引所に上場する企業がIPO(Initial Public Offering)を行って投資家に株式を販売して資金を調達しますが、ICOはIPOの暗号資産版といえるでしょう。

仮想通貨交換業者が仲介者となってICOを行う企業とトークンを購入する投資家を結び付けるケースや、企業がプロジェクトサイトを通じて購入者を直接募集するケースが存在します。なお、ICOはIPOのように厳格な審査が行われているとは必ずしもいえないため、購入しようとしているトークンについて自分自身で情報を収集しなければなりません。

ICOでは、一定期間「トークンセール」と呼ばれる売り出しを行って、法定通貨や暗号資産を支払った者に対し、支払額に応じたトークンを受領する権利を付与します。そして、トークンセール終了後に、購入者にトークンが配布されるというのが一般的な流れです。詳細な手順は、取引所や銘柄によって異なるので、事前にしっかりと確認しましょう。

 

「トークン」とは?他の用語との違いについて

暗号資産を売買したりICOに参加したりする際には、「トークン」や「仮想通貨(暗号通貨)」といった用語を見聞きすることになります。しかし、これらの違いについて良く分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「トークン(Token)」とは、元々、「商品の引換券」のように「何か別の価値を代替するもの」を示す単語です。商品券やギフトカード、カジノのチップは「トークン」といえます。商品やサービスなどと交換・代替可能なブロックチェーン上のデータも「トークン」と呼ばれますが、「仮想通貨(暗号通貨)」との違いについては明確ではありません。

しばしば、既存のブロックチェーン上に構築されているもの(例えば、ビットコインのブロックチェーン上に構築されているカウンターパーティーやイーサリアムのブロックチェーン上に構築されているOmiseGOなど)を「トークン」と呼び、ブロックチェーン生来のもの(例えば、BTCやETH)を「仮想通貨(暗号通貨)」と呼び分けることがあります。

ただし、「トークン(Token)」と「仮想通貨」あるいは「暗号通貨(Cryptocurrency)」を同じ意味で使用している事例も多数存在するので、その都度、文脈から判断しなければなりません。

ICOで販売されるトークンの5つの種類

トークンは、使い道によって、通貨型、会員権型、プリペイド型、ファンド持分型、プラットフォーム型の5つに分類できます。

通貨型トークン

売買に用いたり送金したりといったように、「通貨」として利用されるトークンを指します。ビットコイン(Bitcoin)やネム(NEM)、リップル(XRP)が代表例です。

会員権型トークン

株主優待のように保有数に応じて何らかの特典が付与されるトークンです。NFT(Non-Fungible Token)を用いた様々な会員権型トークンが登場しています。

プリペイド型トークン

発行する企業の商品やサービスを購入するために利用できるトークンです。電子マネーにおける、SuicaやEdyのように事前に入金(購入)しておいて、入金(購入)額の範囲内で支払いを行えます。

ファンド持分型トークン

トークンの保有量に応じて収益の分配を受けることが可能なトークンです。株式における配当に似ています。

プラットフォーム型トークン

ネットワーク上に存在するプラットフォームを利用するために必要となるトークンを指します。代表例は、イーサリアム(Ethereum)におけるイーサ(Ether)です。

 

ICOで購入したトークンを売却するタイミング

ICOで何らかのトークンを購入後、「適切なタイミングで売却して利益を上げたい」とお考えの方は多いのではないでしょうか。

過去に実施されたICOにおいては、ICO実施直後に最高値を付けて、その後にトークンの価格が下落していく傾向が見受けられます。そのため、短期的に利益を上げたい場合は、ICO実施直後に売り抜けることが選択肢の一つとして挙げられます。

また、何か大きな事件・事故が発生したり、トークンを実利用する企業が出てきた際に価格が上昇する傾向にあるので、そのタイミングで売却すると良いでしょう。

暗号資産の取引は、株式や法定通貨、金、ETFなどの取引と比較すると非常に歴史が浅いため、今後の展開を明確に予測することはできません。長期的には価格が上昇していく可能性も充分に考えられます。例えば、ビットコインの場合、誕生して何年も経過した後に価格が急上昇しました。短期的に売買せず、長期的な視野で保有し続けるのも選択肢の一つです。

 

ICOに参加する際にはトークンの種類に注目

大事なことはICOに参加する前に販売されるトークンが属する種類を把握することです。トークンの種類によって、利用する企業が異なってきます。提携企業が出現すると価格が上昇する傾向があるので、情報を常にアップデートしつつ。タイミングを見て売却すると良いでしょう。

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