2020.04.24 [金]

ホットウォレット・コールドウォレット?ウォレットの仕様で変わる様々なこと

仮想通貨は安全のためウォレットという場所に保管する必要があります。ウォレットにはホットウォレットとコールドウォレットがあり、それぞれの特徴を理解しておかなければいけません。この記事ではウォレットの仕様ごとの特徴や変化するポイントを解説していきます。

仮想通貨を安全に管理するにはウォレットが必須!

次世代のお金として近年急速に注目を集めている仮想通貨。ビットコインをはじめとする仮想通貨は取引所に保管されていますが、自分で安全に管理するには、ウォレットの知識が必要になります。ウォレットは直訳で財布という意味です。

ここでは仮想通貨を保管する場所という意味で覚えてください。ウォレットにはホットウォレットとコールドウォレットがあり、それぞれ特徴が異なります。これらに関する理解が必要なのは、取引所のセキュリティが完璧ではないことが関係しています。日本でも過去に国内大手取引所で一部の仮想通貨が流出する事件がありました。この事件はブロックチェーンなどの仮想通貨自体の仕組みに欠陥があったのではなく、取引所のウォレット管理の不備によって起こったことがわかっています。

このような報道を理解するにも、ウォレットに関する基本的な知識が必要です。実際には、取引所の資産、個人が保有する仮想通貨残高ともにホットウォレットとコールドウォレットを併用する場合が多くなります。ウォレットごとの違いや特徴を踏まえたうえで、適切な管理方法を選んでくださいね。

 

オンラインで管理するホットウォレットの特徴

ホットウォレットとは常にインターネットに接続された状態のウォレットのことです。スマホアプリやブラウザから簡単に送金、受金の操作ができるので利便性が高くなっています。ホットウォレットのホットはそのまま英語の熱いという意味です。

常にオンラインの状態のウォレットという風にイメージできるでしょう。ホットウォレット内の残高の取引にはパスワードが必要です。運用の際は、パスワードを複雑で推測されにくいものにするのはもちろん、2段階認証や生体認証(指紋認証など)を導入することも多くなっています。ホットウォレット内の残高はオンラインである以上、ハッキングなどの危険を避けることができないので、保有している仮想通貨のすべてを預けておくのはおすすめできません。資産全体の中で、すぐに利用したい一部の仮想通貨を保管しておくといいでしょう。現金で例えるなら手持ちの財布に入れておく部分がホットウォレット、銀行の口座に預金しておく部分がコールドウォレットといった具合です。

 

オフラインで保管するコールドウォレットの特徴

コールドウォレットはホットウォレットとは反対にオフラインの状態で保管されるウォレットです。インターネットから切り離して管理されるので、不正アクセスなどの危険がありません。すぐには使用しない高額の資産を保存するのに最適です。

コールドウォレットには大きく分けてペーパーウォレットとハードウェアウォレットの二つがあります。ペーパーウォレットはその名の通り、紙にビットコインアドレスや秘密鍵の情報を生成する方法です。ハードウェアウォレットに比べて安価なので、誰でも簡単に作成できます。ただし紙という素材の性質上、劣化や紛失がしやすい点は注意が必要です。

一方のハードウェアウォレットは1万円前後と高額になっています。種類によって保管に対応する仮想通貨が異なるのでマイナーなアルトコインの場合は注意が必要です。使い方も簡単ですが、不安な人は正規の販売代理店で、日本語でのサポートや説明書が付属しているものを選んでください。

 

仮想通貨取引所のセキュリティ体制

ウォレットの仕様に関連する話題として、続いては国内の主な仮想通貨取引所のセキュリティ体制や補償についてみていきます。日本国内には金融庁の認可を受けた仮想通貨取引所が10数社あり、資産の管理体制や、もしもの際の補償内容が異なります。仮想通貨取引所は、リスクがあるとはいえ、ユーザーの利便性を考えれば、すべての資産をコールドウォレットで管理できるわけではありません。

そのため、取引所は仮想通貨の出金の際、複数人の署名を求めるマルチ・シグネチャを多く採用するなど対策を練っています。その他のセキュリティ対策に目を移すと、GMOコインやbitFlyer(ビットフライヤー)が大手損害保険会社の三井住友海上火災保険と連携しているのが注目すべきポイントです。特にbitFlyerは、世間一般に仮想通貨が広まり始めた2016年ごろから同社と深く連携しており、ビットコインなどの仮想通貨盗難に対応してビットコイン決済事業者向けにも保険サービスを用意しています。円換算での預かり金額に応じて補償上限額が決定されるので、安心感のある取引所と言えるでしょう。仮想通貨を安全に保有するために、ウォレットの知識と同時に取引所ごとのセキュリティ体制の違いや補償内容についても抑えておくことが重要です。

 

ウォレットやセキュリティの理解は仮想通貨取引に必須

記事を通して、ホットウォレットとコールドウォレットのそれぞれの特徴や、取引所のセキュリティ体制についてみてきました。基礎的な知識を身につけ、必要に応じてウォレットを使い分けられるようにしましょう。

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