2019.03.07 [木]

今更聞けないクラウドファンディングの基本と仕組みを解説!

クラウドファンディング、言葉は聞いたことがあるけれど、実際にはどんなものなのかわからない方も多いかもしれません。

または、クラウドファンディングで資金調達をしてみたいけれど、何から始めたらいいかわからないという人もいることでしょう。

この記事では、クラウドファンィングの基本的な情報や、資金調達をしたい人、支援をしたい人が、どうやって進めればよいか手順をご紹介しています。

また、寄付型、購入型、株式投資型のそれぞれのクラウドファンディングについての特徴や仕組みもご説明していきます。

 

クラウドファンディングとは?

クラウドファンディングはインターネットを経由して、不特定多数の人から資金調達を行うことができる仕組みのことを指します。

crowdは群衆、fundingは資金調達で、この2つの単語を組み合わせた造語です。新しい資金調達の方法として、政府主導でクラウドファンディングを活用する施策が掲げられ、国内でも年々市場が拡大しています。

近年、クラウドファンディングの種類は多岐にわたり、被災地や貧困、動物救済などのために寄付を募るものや、画期的なアイディアがあっても資金がない事業者が支援を求めるもの、未上場ベンチャーの株を購入するタイプのものまであります。

 

クラウドファンディングの起案者と支援者の流れについて

実際にクラウドファンディングで資金を集めたいとき、または自分が支援者として応援したいプロジェクトを探すとき、どのように進めたら良いのでしょうか。

ここでは、クラウドファンディングの進め方について、起案者の場合、支援者の場合それぞれについて流れを説明します。

・起案者の流れ

1.利用するクラウドファンディングサイトを探します。
自分のプロジェクトの特性に合わせて、相性の良いクラウドファンディングサイトを探す必要があります。
プロジェクトの成功率や、どれくらいの人が見ているサイトなのかなどをチェックしましょう。

2.クラウドファンディングサイトでは、プロジェクトに対する審査があります。
まずは、起案者向けの入力フォームに、プロジェクトの内容や達成したいことを入力します。
プロジェクトの内容や目的などを具体的に入力することで審査通過率も上がりますので、できるだけ具体的に入力するようにしましょう。

また、プロジェクトの実行の見通し、犯罪に関わるものではないか、なども、審査対象になります。クラウドファンディングサイトによって、寄付型が得意、購入型が得意など、プロジェクトの得意・不得意分野があり、細かい決まりも異なるので、事前にガイドラインをよく調べてから進めるようにしましょう。

3.無事に、審査に合格したら、クラウドファンディングサイトの担当者と相談をしながら、公開するプロジェクトのページを作成します。魅力的なデザインにした方が注目度も上がり、資金が集まりやすくなります。手を抜かずに、支援したくなるようなプロジェクトページを作成しましょう。

4.プロジェクトの支援金の募集期間は情報を拡散しましょう。
できれば、プロジェクトの募集期間が始まる前から、注目を集めておくことができればベストです。SNSなどで事前にアピールをしておく手も有効です。

5.目標金額を達成したら、プロジェクトをスタートします。
購入型のクラウドファンディングの場合には、支援者へのリターンもしっかり対応します。

残念ながらもし未達成だった場合には、別のクラウドファンディング会社で起案をすることが問題ありませんので、またチャレンジしても良いでしょう。

・支援者の流れ

1.クラウドファンディングサイトで、プロジェクトを探します。
支援したい分野が決まっている場合には、その分野が得意なクラウドファンディングサイトをチェックしましょう。

2.興味のあるプロジェクトが見つかったら、支援金の使い道などの内容、リターンがある場合はリターンなどを確認します。
気になる事があれば、発案者に質問をしてから、支援するかどうかを検討することも可能です。

3.クラウドファンディングサイトを経由して支援をします。
プロジェクトによって数千円〜数十万円の決済をしますが、クレジットカードやコンビニ払いなどができます。また、プロジェクトには期間があるので、注意しましょう。

4.募集期間終了後には、プロジェクトの進行具合を発案者が活動報告として公開します。
うまくいっているか確認をしましょう

5.リターンがある場合には、リターンを受け取ることができます。

 

寄付型クラウドファンディングの基本と仕組み

クラウドファンディングの種類の一つとして、「寄付型」というものがあります。

寄付型の場合、基本的に支援者へのリターンがない点が特徴で、支援者はそのプロジェクトが実行されるために純粋にお金を寄付をする形になります。ポイントで寄付ができるものや、寄付金控除を受けることができる場合もあります。

寄付型のクラウドファンディングは、社会貢献性が高いプロジェクトが多い傾向にあります。
被災者支援、災害の復興、子供の貧困の問題解決、動物団体などのボランティア団体が起案者となり、支援を募っている場合が多いです。

寄付型のプロジェクトで資金調達をしたい場合には、JAPANGIVINNGやREADYFOR Charityなどの寄付型に強いクラウドファンディングサイトを利用しましょう。

いくら社会貢献性が高い事業だからといって、事前の審査がないわけではありません。
寄付型の場合にもクラウドファンディングサイトでは掲載しても良いかどうかチェックが入りますので、事前の準備は念入りに行いましょう。

また、プロジェクトごとに支援を募るものもあれば、毎月一定額を支援してもらう仕組みのプロジェクトもあります。プロジェクトにあった支援方法を選択して、クラウドファンディングサイトに相談しましょう。

 

購入型クラウドファンディングの基本と仕組み

クラウドファンディングができるサイトはたくさんありますが、日本で一番多いのが、この購入型向けのクラウドファンディングサイトと言われています。

購入型は、支援者に金融商品以外のモノやサービスのリターンがあることが特徴です。
そのプロジェクトを支援することでしか手に入らないものを、リターンとして手に入れることができる場合もあります。

プロジェクトは、映画・アートの製作や、商品開発、町おこし、お店の開業など様々なものがあり、CAMPFIREやREADYFORなどの購入型クラウドファンディングサイトを覗いているだけで。楽しい気持ちになります。

購入型のクラウドファンディングで資金を調達する場合、「All or Nothing方式」と「All-In方式」という2つの仕組みがあります。

・All or Nothing方式

All or Nothing方式の場合、一定期間のうちに目標の支援金額が集まらなかった場合には、集まった支援金は支援者に戻り、発案者は支援を一切受けることができません。調達失敗になってしまった場合には、発案者はクラウドファンディングサイトに、手数料を収める必要はありません。

支援者の心理的ハードルは低く、目標金額に到達しやすい傾向がある点も特徴です。

・All-In方式

All-In方式の場合には、たとえ期間内に目標金額が集まらなくとも、発案者は集まった分の支援金を受け取ることができます。しかし手数料は目標金額に届いても、届かなくとも全額支払う必要があります。

どちらが良いかは、自分のプロジェクトの特徴を踏まえた上で、メリット・デメリットを見比べて判断をする必要があります。

 

株式投資型クラウドファンディングの基本と仕組み

先ほどご紹介した購入型クラウドファンディングの場合、リターンはモノやサービスでした。

一方で、株式投資型のクラウドファンディングの場合は、企業の株がリターンになります。

つまり、未上場企業を支援することで、個人の支援者はその企業の株式をリターンとして受け取ることができるという仕組みです。

これまで、証券会社などで個人が取得できる株は上場している企業のものだけで、未上場のベンチャー企業に投資が可能なのは、エンジェル投資家やVC(ベンチャーキャピタル)だけでした。

しかし、この株式投資型クラウドファンディングを利用すれば、未上場のベンチャー企業は、IPO前に個人の支援者から資金調達ができ、個人の支援者も、今まで手に入れるためのルートがなかった、未上場企業の株を取得できるようになります。

未上場企業の株式は、その企業が上場を果たした際、または事業売却をした際に価値がつき、大きなリターンを受け取ることができる可能性があります。一方で、株式投資と同じように、元本割れを起こして損をすることもあるので注意が必要です。

株式投資型のクラウドファンディングで資金調達をしたい場合には、fundinnoなどの専門サイトに、必要な書類を準備して申請を行うことが必要です。事業計画や決算関連の情報の開示が求められますので、しっかり準備を行いましょう。

 

まとめ

クラウドファンディングの基本と寄付型、購入型、株式購入型の特徴や仕組みについてご紹介しました。

一口にクラウドファンディングといっても、様々な方法や種類があります。資金調達を考えている場合には、自分のプロジェクトの目的や特徴を踏まえて、クラウドファンディングの方法やサイトを選ぶようにしましょう。

もし、何から始めたらよいかわからない場合には、まずは幾つかのクラウドファンディングサイトを覗いてみて、成功しているプロジェクトの特徴を探すところから始めてみてはいかがでしょうか。

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