2020.05.26 [火]

ブロックチェーン関係の専門用語集|今すぐ使えるものを厳選

 

ブロックチェーンを勉強していると、専門用語がいっぱいでてきて困ったことはありませんか。この記事では、ブロックチェーン関係の専門用語を分かりやすく解説しています。ブロックチェーンについて知見を増やしたいという方はぜひ参考にしてください。

ブロックチェーンの技術関連

ブロックチェーンの文字列を表現するフォーマットです。「1~9、A-Z、a-z」のうち、「Lの小文字のl」「数字の0」「アルファベットのO」「iの大文字I」を除いた58種類の文字列を表現できます。この4つの英数字は互いに似ており紛らわしいため、ブロックチェーンの文字列から除かれました。秘密鍵を扱うブロックチェーンでは、文字列を少しでも間違えると致命的なセキュリティリスクになるためです。

ハッシュ関数

データを一定の長さの数値に変換できる関数です。一度数値に変換したら元のデータには二度と戻せません。どれだけ大きなデータでも、一定の数値に変換することが可能です。ブロックチェーンのマイニングなどに利用されています。

マルチシグ

データの正当性を証明する電子証明技術です。送信者から送られたデータが、本当にその送信者から送られたのかを確認できます。

スマートコントラク

ブロックチェーンで契約を自動締結するためのプロトコルです。スマートコントラクトが実装されると、当事者だけで社会的信頼性のある契約を結べるようになります。

プルーフオブワーク

中央管理者がおらず、誰が参加しているか分からないブロックチェーンにおける合意形成を可能にするアルゴリズムです。
合意形成の仕組みとして、従来はIPアドレスごとに発言権を与えていました。しかしそれではIPアドレスを不当に取得したユーザーに対処できなかったため、一番早くブロック生成の計算を終えたユーザーに発言権が付与されるプルーフオブワークが考案されました。

 

ブロックチェーンの種類

サイドチェーン

ブロックチェーンの機能を拡張する考え方です。従来のブロックチェーンでは機能拡張の必要性がでても合意形成が得られず、技術変更が進みませんでした。そこで、従来のブロックチェーンのコア技術を継承しつつ、機能拡張性も搭載するサイドチェーンという概念が誕生しました。

パブリックチェーン

ブロックチェーンの分類の一つです。中央管理者がいなくても一定の確率でユーザー同士の合意形成を得られます。参加人数に制限はなく、秘密鍵・公開鍵さえ持っておけば誰でも利用可能です。ブロックチェーンの中身も誰でも確認できますが、合意形成に関する証明は厳格に行われなければなりません。

コンソーシアムチェーン

ブロックチェーンの分類の一つです。パブリックチェーンとは異なり、限られた人数しか合意形成に参加できません。合意形成に参加できるのは、同じ組合や協会に属するユーザーのみです。たとえばいくつかの銀行同士で共有できる決済サービスを実装する場合、そこのブロックチェーンを利用できるのは加入している銀行のみです。

プライベートチェーン

ブロックチェーンの分類の一つです。パブリックチェーンやコンソーシアムチェーンと異なり、組織内の人間しか合意形成に参加できません。承認も組織内で行われるため、合意形成に関する証明も緩やかです。

 

暗号通貨関連

秘密鍵・公開鍵

データのセキュリティを高める暗号化方式のひとつです。秘密鍵は送信者、公開鍵は受信者が保有しています。暗号化通信の仕組みは、秘密鍵を持った送信者がデータを暗号化し、公開鍵をもった受信者がデータを複合化するだけです。秘密鍵は送信者しか持てない鍵なので、データを複合化できるのは、送信者が指定した受信者のみとなります。

採掘難易度(Difficulty)

ブロックチェーンにおける合意アルゴリズムの計算難易度を示す指標です。ブロックの生成時間を一定に保つために定期的に調整されます。例えばビットコインではブロックの生成時間を10分と定めており、2週間に1度の調整が必要です。

マイニング

ブロックチェーンの安全性を高めるために、複雑な計算を行うことです。ブロックが生成されると、マイナーへ一定の報酬が支払われます。ブロックチェーンの取引情報を確定させ、データの改ざんを防止するのが目的です。

半減期

暗号通貨のマイニング報酬が半分になる期間のことです。通貨の供給量を調整するために、暗号通貨ごとに設定されています。たとえばビットコインの報酬はもともと50BTCでしたが、4年後に25BTC、さらに4年後には12.5BTCまで減少しています。

ファイナリティ

ブロックチェーンでの決済が確定したことを意味する専門用語です。もともと金融業界で使われていた用語でしたが、暗号通貨が普及したことで、ブロックチェーンでも使われるようになりました。ブロックチェーンのファイナリティは、厳密に決められているわけではありません。ビットコインの開発者であるナカモトサトシ氏も、PoWでのファイナリティは確率的と言っています。

ハードフォーク・ソフトフォーク

ブロックの分岐スタイルのことです。ハードフォークは古いバージョンと新しいバージョンの間での互換性がありません。古いバージョンに有効だったルールは、新しいバージョンでは無効となります。ソフトフォークは古いバージョンのルールをより強化したアップデートです。古いバージョンのルールを新しいバージョンにも適用できます。一定期間後、どちらか一方のルールへと一本化されるのが特徴です。

ステーブルコイン

円やドルなどの法定通貨と連動した暗号通貨です。従来の暗号通貨は価値の変動が激しかっため、投機目的でしか使えませんでした。しかしステーブルコインは法定通貨と連動しているため、投機目的以外の使い方ができます。スマートコントラクトとの相性も良いため、暗号通貨の利用促進に繋がると期待されています。

 

ブロックチェーン関係の専門用語を理解して業務に役立てよう

ブロックチェーンに関係する専門用語を紹介しました。ブロックチェーン技術は、クラウドサービス・アプリケーション開発・決済システムなど、多くの分野に広がり始めています。専門用語を押さえて、ブロックチェーンの有効活用しましょう。

 

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