2020.01.08 [水]

プルーフ・オブ・ワークとは?Bitcoinの代表的なアルゴリズムについて

暗号資産のビットコインは、特定の誰かが管理をしなくても不正のない取引ができる、プルーフオブワークと呼ばれる仕組みがあります。

ビットコインを知る上で欠かせないプルーフオブワークというコンセンサスアルゴリズムのメリット・デメリットも含めて見てみましょう。

取引の合意方法のひとつ、プルーフオブワーク

ビットコインで用いられているプルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work)とは、コンセンサスアルゴリズムのひとつ。コンセンサスアルゴリズムは「合意方法」のことで、取引をどのような工程で承認するかという方法です。

コンセンサスアルゴリズムにはいくつもの種類があり、そのうちのひとつがビットコインにも利用されているプルーフオブワークです。

ビットコインは、特定の企業や誰かが管理をするものではありません。一般的に現金を振込したり取引をしたりする場合には、管理者となる銀行やクレジットカード会社などが中央管理者となり、ユーザーとユーザーの間に立って取引を管理・監督します。

しかし、ビットコインには中央管理者がありません。ブロックチェーンというネットワーク上の台帳にデータを記録し、それを誰もがいつでも閲覧できるため、不正が起こりにくい仕組みだからです。記録を行う際、取引に不正がなかったかどうかをチェックする方法が、プルーフオブワークのようなコンセンサスアルゴリズム(取引の合意方法)なのです。

つまり、ビットコインは銀行のように特定の誰かが監視したりチェックしたりせずとも、ネットワークに参加する人々みんなで管理を行っているため不正を防ぎやすく、公的機関や特定企業が介入してデータを改ざんされるようなこともありません。

 

プルーフオブワーク=コンピューターの計算競争

プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work)とは、日本語にすると「仕事の証明」です。

ここで言う仕事とは、コンピューターによる計算量のことを指します。

ビットコインは特定の管理者がおらず、ネットワークに参加する人々が常に取引の情報を閲覧することができるため、不正を行いにくいことが特徴です。しかし、果たしてその取引が本当に正しいものなのか、どのように判断されるのでしょうか?

その疑問を解決するのが、プルーフオブワーク。

ビットコインの取引データのことをトランザクションと呼びますが、複数のトランザクションをひとまとめにした「ブロック」を作る作業がネットワーク上で行われます。

このブロックを数珠つなぎのように連鎖させていくのが、ブロックチェーンというデータの記録方法です。

ブロックをつなげるためにはコンピューターの計算によって特殊な数値(ハッシュ)を導き出す必要があり、この数値をいちばん早く見つけた人がブロックを作る権利を得ることに。

これが他のノード(ネットワークに参加する人たち)によって承認されれば、新しいブロックが作られます。

その後、いちばん早く計算を行ってブロックを作る権利を得た人に対し、ネットワークに貢献した報酬として新たに発行されたビットコインが送られるという仕組み。計算競争に勝てばブロック報酬があるため、ビットコインのトランザクションが効率良く処理されるようになっているのです。

このように、ブロックを作ってトランザクションを処理するための方法が、プルーフオブワークという仕組みです。

 

プルーフオブワークのメリット:不正と検閲防止

プルーフオブワークという仕組みは、特定の管理者がいない状態のビットコインの取引をずっと不正なく導いてきたもの。

この「不正ができない」ということが、非常に大きな意味を持ちます。

もしもネットワークをめちゃくちゃにしようと考えた悪意あるユーザーがいたり、不正な取引をしてビットコインを得ようとしたりしても、プルーフオブワークというコンセンサスアルゴリズムの前では現実的に考えると不正ができません。

まず、ネットワークに参加しているユーザーがいつでもブロックの情報を閲覧できることや、そもそも不正を働こうとすると莫大なコストがかかってしまうことが理由のひとつ。

次に、不正を行うためのコストです。ブロックチェーンの記録を改ざんしようとすると、正当なブロックの列とそうでないブロックの列とでチェーンが分岐してしまいます。これを「フォーク」と呼びますが、フォークしたブロックチェーンのうち短いチェーンは消え、長いチェーンのみが残るという重要な決まりがあります。

フォークさせた不正なチェーンを長くしようとすれば、それだけ多くの力を費やしてブロックを生成する必要があり、計算競争を行うためのコストはどんどんかさんでいくため、合理的ではありません。不正を働くためには非常に手間がかかるほか、万一でも不正が公になるようなことがあれば、ビットコイン自体の価値もなくなり、ブロック報酬も意味のないものになってしまいます。

つまり、たとえ国の公的機関が介入してビットコインのブロックチェーンの情報を改ざんしようとしても、それは現実的に考えて不可能に近いと言えます。

これが、検閲性がない・不正が起こる可能性が限りなく低い・安全性が高いという、ビットコインのプルーフオブワークという仕組みが評価されている大きな理由です。

 

プルーフオブワークのデメリット:51%攻撃

ビットコインは、不正が行われる可能性が限りなく低いと言われています。

しかし、プルーフオブワークには「51%攻撃」という脅威があり、不正は起こる可能性は0パーセントではないことを知っておきましょう。

ブロックを作るノードのことを「マイナー」と呼びますが、世界中に多くのマイナーが存在しており、このノードたちが日々ブロック報酬を得るために計算競争を行っています。

ハッシュパワーと呼ばれるマイナーの計算能力を集め、全ハッシュパワーのうち過半数となる51%以上のパワーを支配すると、ブロックを作る権利を最も得やすくなります。つまり、不正なブロックチェーンを伸ばしやすい状況に。

ただ、ハッシュパワーの分布も第三者がいつでもチェックできるようになっているため、マイナーのハッシュパワーが偏って51%攻撃の可能性が高まれば、ビットコインの信頼性や価格にも直接的な影響があります。

不正を行うマイナーにとってブロック報酬を得るためのメリットがなくなるため、51%攻撃が起こる可能性も低いと言えるでしょう。

 

ビットコインの価値と将来性を担うプルーフオブワーク

世界中で取引されているビットコインの価値にも直結する、プルーフオブワークという仕組み。

検閲防止・不正防止・非中央集権を実現したことで、たとえ目には見えないお金でも、これほど価値が高まって取引されているのかが理解できるのではないでしょうか。

正しく仕組みを知り、今後さらにビットコインの需要が高まる可能性に期待しましょう。

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