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イーサリアムのブロックチェーンに由来する「ERC」規格
非代替トークン「NFT」は、イーサリアム由来のERC721規格を用いて作られています。
NFTとは「Non-Fungible Token」の頭文字からで、所有者や帰属情報を付けることでトークン自体に「価値」を持たせ、唯一無二であることをブロックチェーン上で証明しているのです。
ERC721はどんな性質を持っているのか、ERC規格のしくみとともに解説します。
そもそもERCとは?
「Ethereum Request for Comments」の略である「ERC」は、イーサリアムのブロックチェーン(取引処理のしくみ)をベースにした、トークンを発行する際の「規格」となるものです。
ERCの後ろに付いた数字は、その規格が何番目に提案されたのかを示しています。2019年1月時点で、提案の数は1,100以上。
新しい規格は、以前のからの規格を改良するためのものが多くあります。ブロックチェーンを活用するサービスが生まれるたびに、ERC規格はこの先も増え続けていくのではないでしょうか。
FT(代替可能トークン)を実現するための規格「ERC20」
最も有名なERC規格は「ERC20」です。仮想通貨イーサリアム(ETH)をはじめとして、 フオビトークン(HT)やジリカ(ZIL)など、その種類は今や2万種以上にも及びます。
規格を統一していることの利点は、ERC20トークン対応のウォレット(仮想通貨用の財布)ひとつで、これら全てのトークンに対応できることです。
ERC20トークンのように、同種で量が同じであればその価値も同じとなる、通貨と同質のトークンのことをFT(代替可能トークン)といいます。
NFT(非代替トークン)を実現するための規格「ERC721」
一方、ERC721は所有者や帰属情報を持たせてNFT(非代替トークン)とすることができる規格です。イーサリアムのブロックチェーンを用いて作られたDAppsゲームにおいて、キャラクターやアイテムなどの「価値」を表現することができます。
ブロックチェーン上では、データの改ざんはできません。キャラクターの能力値を不正に調節することも、希少価値の高いアイテムを複製することも不可能です。データを改ざんさせないことで、NFTの価値を保っているともいえるでしょう。
DAppsゲームやERC721規格はまだまだ発展途上
2018年9月には、ERC721をバージョンアップした「ERC721x」規格も誕生しています。ERC721と互換性があり、複数のNFTを一括送信できるのが特徴です。
ERC721x規格のトークンが実現すれば、DAppsゲームにおいて大量のアイテムを移動させる場合などに役立つでしょう。DAppsゲームやERC721規格のNFTは、この先も新しいニュースを提供してくれそうです。