取引所の審査が必要なIEOは有望なプロジェクト揃い
2019年に入ってから急速に広がりをみせているのが、取引所がプロジェクトのトークン販売を代行する「IEO(Initial Exchange Offering)」です。
IEOは取引所の審査を通過しなければ行うことができない点から、ICOと比較すると有望なプロジェクトの割合が多いのが特徴。
2019年にIEOを行ったプロジェクトの中から、特に注目のものを3つ紹介します。
(1)GooseQueue
“2019年4月にIEOを行った中国の「GooseQueue」プロジェクトは、ブロックチェーン(取引処理のしくみ)を用いて、中国国内の物流や車の渋滞を解決させるためのシステムを作ることを目指しています。
システムの端末となる、スマートフォン用のSIMカードは6月のリリース予定となっており、月々300円の電話かけ放題と、メインアプリのパケット料金が無料とあって、2,000万件を越える予約が入っているということです。
中国最大の配車サービス事業者の「嘀嗒出行」とも連携が決まっていることから、今後のプロジェクトの拡大に注目が集まっています。
(2)IOTW
「IOTW」は、2019年4月にIEOを行ったプロジェクトです。2018年の夏から秋にかけてもICO(資金調達のためのトークン販売)を実施していて、以前からメディアに取り上げられていました。
ブロックチェーンのしくみを用いて、IoT機器(ICチップを内蔵してデータを提供できるようにした機器)と、そこから得られるデータを活用する企業との橋渡しとなるプラットフォームを構築しようとしています。
独自のコンセンサスアルゴリズム(取引の合意形成の手順)「Proof of Assignment」は消費電力の少ない端末でも取引の承認作業を行うことができ、まさにIoT機器に適したシステムといえるでしょう。
(3)BitTorrent
仮想通貨「TRON」ベースのブロックチェーンを用いて、P2Pファイル共有サービスを
展開しているのが「BitTorrent」です。
P2Pファイル共有サービス自体はすでにありましたが、ブロックチェーンを追加することによって、ファイル共有に経済的な付加価値を持たせています。
2019年1月にIEOで販売したのは594億BTT(BitTorrentトークン)で、962名しか買うことができずに数分で完売。販売した取引所「Binance」はこれを受け、購入権がありながら購入できなかったユーザーに、各5,000BTTずつエアドロップ配布しています。
しばらくはIEO発のプロジェクトから目が離せない!
2018年は仮想通貨市場全体の景気低迷が心配され、ICOの機会を伺っていたプロジェクトもあったようです。「Celer Network」プロジェクトもそのひとつだったのですが、2019年3月のIEOでは大成功をおさめました。
ここ最近のIEOの明るい話題は、仮想通過市場を盛り上げてくれています。IEO関連のさらなる続報に期待しましょう!