「TiDeal」の関連企業「InfiniteChain」の新しいブロックチェーンとは?

2019.08.15 [木]

「TiDeal」の関連企業「InfiniteChain」の新しいブロックチェーンとは?

「InfiniteChain」が開発中の「BOLTCHAIN」

海外取引所「TiDeal(タイデール)」を運営している台湾の「泰德陽光集團(TIDEiSun Group)」は、ブロックチェーン(取引処理のしくみ)技術を研究するための組織「InfiniteChain(無窮鏈)」からスタートしました。

「InfiniteChain」が開発しているブロックチェーン「BOLTCHAIN(ボルトチェーン)」は、DApps(ブロックチェーン上で動くアプリ)開発がすでに進められていて、2018年6月には日系のゲームアプリ開発会社「Auras」との業務提携も発表されています。

この「BOLTCHAIN」について、用いられているサイドチェーン技術「Bolt」とともに解説します。

 

「BOLTCHAIN」はサイドチェーン技術「Bolt」を加えた新しいブロックチェーン

「BOLTCHAIN」は、イーサリアムのブロックチェーン(取引処理のしくみ)をメインに、「Bolt」と呼ばれるサイドチェーン技術をプラスしています。

サイドチェーンとは、メインチェーンと別に、トランザクション(データ処理)の一部を処理するための場所です。メインチェーンで全てのトランザクションを扱わずに済むので、取引処理までの時間が短くなり、より多くのトランザクションを一度に扱えるようになります。

イーサリアムのブロックチェーンだけでは、1秒あたりに処理できるトランザクション量(TPS)は25以下ですが、BOLTCHAINでは1千万にもなるのです。DAppsをストレスなく利用できるようにするにはTPSの高さが何よりも重要となるので、「Bolt」技術はイーサリアムのDAppsをより使いやすいものに進化させることができるでしょう。

 

「Bolt」には暗号化技術も含まれている

「Bolt」のサイドチェーンには優れた暗号化技術も含まれており、サイドチェーンで暗号化されたトランザクションがメインチェーンに書き込まれることで、メインチェーンに保管される取引記録も暗号化されます。

イーサリアムのブロックチェーンだけでは実現できなかった「取引処理の高速化」と「取引記録の暗号化」を、「Bolt」を付け加えることで実現させることができるというわけです。

 

2019年末の「BOLTCHAIN」のメインネット化に期待!

「InfiniteChain」では、「TATM」という、香港証券取引所が運営する仮想通貨の自動販売機や、「PingPay」という仮想通貨用のモバイルウォレットなど、「BOLTCHAIN」を用いたサービスを開始する予定とのこと。

「BOLTCHAIN」のサービスが広がれば、もちろん連携されるであろう「TiDeal」の動きも活発になるに違いありません。

公式サイトの予定表には、2019年12月に「BOLTCHAIN」のメインネットローンチ(実用化)とありますので、期待して待ちましょう。

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※注 現在は「仮想通貨」を「暗号資産」に呼称変更されておりますが、本記事では一般に定着・浸透している名称の仮想通貨で記載しております。
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