そもそも「代替できる」とはどういうことか
今まで多くのトークンがERC20、その改善版であるERC223の規格で作られています。ERCとは、イーサリアムブロックチェーンにおけるスマートコントラクトのこと。ただ、これらの規格で造られたトークンはFungible、代替可能なものでした。
なぜトークンが代替可能かというと、そもそも通貨には価値の尺度や交換の手段の機能があるということがあげられます。通貨が交換の手段として使われているのは、例えば1万円は交換しても1万円の価値は変動しないからです。同様に、トークンは交換しても同じ価値を持っているため、代替可能であるということになります。
代替できないトークンであるNFTはどのようなトークンであるのか、説明していきましょう。
「代替できない」トークン=オリジナル情報を持ったトークン
「代替できない」ということは、そのトークンは他のトークンと同じ価値を保有していないということになります。つまり、トークンに独自性や希少性があるために、オリジナルのトークンとして存在しているというです。
具体的には、ERC721の誕生により大体不可能なトークンであるNFTの取り扱いが可能になりました。それまでトークンに紐づけていなかった所有者といったメタデータを含ませることができるようになったことで、ブロックチェーン上でNFTとしての扱いが可能になったのです。
NFTはゲームの分野でよく使われている
NFTの活用として有名なものとして「Crypto Kitties」というゲームがあります。オリジナルの猫を育成、売買するゲームですが、その猫のデータがトークンに紐づけされています。
つまり、その紐づけされたトークンは、ユーザーが育てた世界で唯一の猫の情報が含まれているということになります。他のトークンと同価値ということではなくなり、オリジナル性を持ったトークン=代替不可能なトークンとしてブロックチェーンに管理されるのです。
今後は広い分野で活用されると期待されている
NFTの特徴は、他のトークンと別のメタデータを含んでいるということです。現在は、ゲームの分野で主に活用されていますが、今後は別の分野でも活用されることが期待されています。
実際に、Ethereumネットワークに関する情報を提供するEtherscanのリストには、NFTのトークンとしてゲームに関するもの以外にも土地に関するトークンもあります。トークンに土地の情報を含ませることで、代替できないトークンとしてブロックチェーン上に管理されています。
他の分野での活用にも注目を集めており、今後も発展していくことでしょう。