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メインネットリリース直前のZilliqa(ジリカ)を徹底解説!
仮想通貨Zilliqaは、2017年3月に発表されました。
発行上限が126億Zilliqaであり、その多さから価格の安さが特徴となっています。
メインネットが2019年5月より稼働開始予定の、今大注目のZilliqaについて解説します。
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※注 現在は「仮想通貨」を「暗号資産」に呼称変更されておりますが、本記事では一般に定着・浸透している名称の仮想通貨で記載しております。
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Zilliqa(ジリカ)が目指すのは決済機能を強化した仮想通貨
Zilliqa(ZIL)はERC20トークンのひとつです。
2019年5月よりメインネットが稼働開始予定で、4月後半には流通させることができるZIL通貨に変換される予定になっています。
Zilliqaは、ビットコインやイーサリアムとは異なるブロックチェーン技術を用いて、取引処理を行います。これにより、スマートコントラクト(契約の条件確認から履行までを強制的に行えるプログラム)を実現しながらも、イーサリアム以上の処理速度を実現可能で、スケーラビリティ問題の解決も期待されているのです。
仮想通貨におけるスケーラビリティ問題とは、取引量がネットワークでの処理能力を超えてしまい、処理完了までの遅延が発生したり、最悪の場合停止してしまったりする問題のことです。
Zilliqa(ジリカ)のブロックチェーンでは、シャーディングという技術を用いてこれを解決しています。
スケーラビリティ問題の解決策「シャーディング」
シャーディングとは、ユーザー全体で全ての取引の承認作業を行うのではなく、ユーザーと承認作業数をグループ分けし、作業量を分散させてネットワークの負担を軽減する方法です。
承認作業を分散させることの問題に対しても、シャーディングは解決しています。特定のユーザー同士が集まって不正を働かないようにするため、ランダムにグループを形成する「ランダムグルーピング」と呼ばれるしくみを実装しているのです。
また、グループを構成するユーザー数を600から1000に設定しているので、ブロックチェーンの改ざんや乗っ取りを防ぐことができ、セキュリティ面でも強化されています。
独自の言語Scilla(シラ)で可能になった「データフロースマートコントラクト」
Zilliqa(ジリカ)では新たに開発したプログラミング言語「Scilla」を採用しています。イーサリアムで採用しているSolidityは、どのようなプログラムでも記述することができる反面、複雑になりがちでバグが生じやすいのが難点でした。
それにくらべて、Scillaはデータフロー型言語(取引データ間の流れを、有向グラフで示しているプログラミング言語)なので、スマートコントラクトの設計が容易に行え、正常に機能するかの検証もスムーズに行うことが可能です。
Zilliqa(ジリカ)が代金決済のプラットフォームになる日が来る?
Zilliqaは取引を高速で処理でき、かつ安全な点が注目を集めています。
しかし、クレジットカードの処理速度に求められるのは1秒間に約4,000から6,000回と言われており、Zilliqaの約2,500回ではまだ届いていません。今後のさらなる改良に期待しましょう。