Enigmaは従来のブロックチェーンと何が違うの?
Enigmaとは、ブロックチェーンの抱える問題を解消するため、マサチューセッツの卒業生や研究性のチームが研究開発した技術です。ブロックチェーンでありながら、ブロックチェーンの課題である「スケーラビリティ問題」や「プライバシーの保護」を解決します。どのようにして問題を解消するのか、分かりやすく解説していきましょう。
Enigmaはブロックチェーンのスケーラビリティ問題を解決する!
Enigmaは、イーサリアムのセカンドレイヤーとして稼働しています。セカンドレイヤーとは、メインブロックチェーンに基づいた処理を行うが、メインブロックチェーンに記録されないオフチェーンのことです。メインブロックチェーンはここでは、イーサリアムになります。
Enigmaでは、トランザクション処理をすべてオフチェーンで作業します。そして、結果のみをメインブロックチェーンに記録するのです。また、Enigmaの特徴として分散型のストレージ機能があります。オフチェーンの作業を、この分散型ストレージで処理します。分散して処理を行うことで処理速度を高めることができるのです。これにより課題となっている「スケーラビリティ問題」を解決します。
プライバシーはシークレットコントラクトで守る!
イーサリアムでは、「スマートコントラクト」を採用しています。「スマートコントラクト」とは、簡単に説明すると、「契約の自動化」です。契約内容と実行条件を事前にプログラミングしておくことで、自動的に契約を実行することができます。ただ、ブロックチェーンの特性上、この契約の実行履歴などは、ネットワーク上に公開されています。
これをEnigmaは、暗号化したままで「スマートコントラクト」を実行させる「シークレットコントラクト」を開発することで解決解決しました。「シークレットコントラクト」では、データを暗号化し、見ても分からない状態にして、その状態のままデータの計算をすることを可能にしたのです。これで、「プライバシー保護」ができます。
Enigmaは、様々な分野で活躍できる技術!
Enigmaは、仮想通貨に使用するだけの技術にとどまらず、ブロックチェーンの活躍の場を広げる技術です。「シークレットコントラクト」により、秘匿性を必要とする個人情報を扱う業界での活用が期待できます。医療データなど絶対に漏れてはいけないデータのやり取りには、とても必要な技術と言えるでしょう。
また、情報漏洩が多くみられる昨今ですので、Enigmaの技術の成長は世界中が注目していることでしょう。Enigmaは、現在も継続して研究開発のプロジェクトが進んでいます。今後の研究の成果に期待が高まります。
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※注 現在は「仮想通貨」を「暗号資産」に呼称変更されておりますが、本記事では一般に定着・浸透している名称の仮想通貨で記載しております。
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