目次
Cosmos(コスモス)は「ブロックチェーンの標準化」を目指している
現在では多数の仮想通貨が登場していますが、それらの相互運用をスムーズに行うことを目的とした、Cosmosプロジェクトが進行中です。
Cosmosのブロックチェーンのしくみについて、特徴や技術を詳しく解説します。
====================
※注 現在は「仮想通貨」を「暗号資産」に呼称変更されておりますが、本記事では一般に定着・浸透している名称の仮想通貨で記載しております。
====================
ブロックチェーン間の互換性を解決するCosmos(コスモス)プロジェクト
Cosmosは、複数のブロックチェーン(取引を行うためのしくみ)がつながった巨大なネットワークにおいても、高速なトランザクション(取引処理)が可能になる技術です。
ビットコインやイーサリアムのブロックチェーンでは、ネットワークのユーザーが多くなると送金処理に時間がかかり、手数料が高額になるスケーラビリティ問題が大きな課題となっていますが、それも克服することができます。
Cosmos(コスモス)ブロックチェーンの基板「Tendermint」
Tendermintとは、Cosmosのブロックチェーン技術の基板となるソフトウェアです。
ブロックチェーンの大まかな機能を一から作らずに、新たなブロックチェーンを作ることができます。
Tendermintを構成しているのは、2つの要素です。Tendermint CoreではPoSというコンセンサスアルゴリズム(ブロックチェーン取引における承認手法)を提供でき、ABCIインターフェイスでは、DApps(分散型アプリケーション)を簡単に開発することができるようになります。
(1)Tendermint Core
PoS(プルーフ・オブ・ステーク)は、仮想通貨を保有している量や保有した期間の長さによって、マイニング(承認作業)の権利を得る確率が上がるしくみです。
そのため、トランザクション(取引処理)の完了までが約1〜3秒と速く、スマートコントラクト(契約の条件確認から履行までを強制的に行えるプログラム)を実現することができます。
このことは、Dappsでのサービスを、Cosmosネットワークで目指す、スケールの大きなブロックチェーンで実現するのに不可欠な要素です。
(2)ABCI
ABCIは、あらゆるプログラミング言語を用いてDAppsが開発できる、開発者向けのインターフェイス(異なるプログラム間でやり取りをするための仕様)です。
ブロックチェーンでの取引承認のためのプロセスと、DAppsを動作させるためのプロセスの間のやり取りを、スムーズにする役割があります。
Cosmos(ATOM)がついにメインネットローンチ!
Cosmosは、2019年3月に本格稼働が始まり、その仮想通貨ATOMが上場して取引市場でも高評価を得ています。
無限にブロックチェーンを繋げていくことができる、Cosmosネットワークの発展にはこれからも注目すべきでしょう。