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オンチェーンとオフチェーンを組み合わせた処理方法を採用
0xの特徴は、取引情報をブロックチェーン上で処理する部分とブロックチェーンの外で処理する部分を組み合わせたことにより、取引の処理が従来よりも早くなり手数料を抑えていることにあります。
ブロックチェーン全体の情報量が圧倒的に少なくなるために、ブロックチェーンの負担も少なくなりスケーラビリティ問題が生じる心配がありません。
また、オフチェーンでの処理が素早く行われるようにリレイヤーと呼ばれる中継者たちによる市場競争が行われています。
具体的に、どのような仕組みなのかを紹介していきましょう。
取引の決済のみブロックチェーン上で処理されている
初めに注文する人をメイカー、その注文を受ける人をテイカーと呼びます。
メイカーがトークンを別のトークンにするために取引の注文をすると、オーダーブックと呼ばれる取引注文の管理された場所に情報が登録。テイカーがその注文を見て、納得すれば取引注文を引き受ければ取引は成立です。ここまでの流れは、オフチェーンで行われます。
オンチェーンで行われるのは、ここから先でDEXコントラクトがメイカーとテイカーのトークンの取引決済を行うことです。オンチェーン上の取引は、イーサリアムネットワーク全体で管理され安全性が確保されています。
オフチェーンの処理を行う人はリレイヤーと呼ばれる
取引注文を管理しているオーダーブックは、リレイヤーと呼ばれる人達によって情報が処理されています。誰でもリレイヤーになることができ、取引手数料を報酬として活動しています。
もちろん、オンチェーン上の情報とは切り離れているため、他者のトークンを奪うことはできない仕組みです。
リレイヤーは、メイカーに対して手数料の見積もりと手数料の受け取るためのアドレスを提示します。その見積もりを見て、メイカーが納得すればリレイヤーに注文の情報を提供。
リレイヤーは、その注文の正誤を確認してオーダーブックに処理を行います。
この処理が行われることで、メイカーの注文がオーダーブックに生じされるようになり、テイカーとの取引ができるようになるのです。
リレイヤー同士の競争のおかげで取引手数料が安くなる
メイカーがリレイヤーに支払う手数料は、リレイヤーが独自に決めることができます。
このため、リレイヤー同士が価格の競争を行うようになるために市場原理が働き手数料が安くなるのです。
また、リレイヤーの活動が活発になればなるほどオフチェーンでの承認が早くなり、取引全体にかかる時間の短縮にもつながります。
0xは、オンチェーンとオフチェーンでの処理をうまく組み合わせ、ブロックチェーンの負担を軽減しつつオフチェーンでの処理が素早くなるように工夫がなされているのです。