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問題解決するためにハードフォークは活用されている
ハードフォークが行われる主な理由として、その通貨の持つ問題を解決できるということがあります。
システムのバグはもちろん、取引が増えるにしたがって取引データが増えていくことで生じる取引承認の遅滞や手数料の増加といったスケーラビリティ問題を解決するために、ハードフォークは活用されているのです。
ビットコインで行われたハードフォークによるメリットやデメリットを紹介します。
1ブロックの容量が増加し多くの取引データを保管できるようになった
ビットコインのときには、1ブロックの容量は1MBで行われていました。
取引量の少なかった頃は何の問題もありませんでしたが、ビットコインの認知度が増して取引量が増えるに従って容量が足りなくなってしまったのです。
ハードフォークにて誕生したビットコインキャッシュは、1ブロック32MB と大きな容量に変更しました。これにより、スケーラビリティ問題の心配がなくなり取引の利便性が挙がったのです。
保管できるデータが増えたことで取引時間が短縮した
ビットコインの問題点として、取引時間がかかるというものがありました。
ビットコインの取引にはマイニングが必要ですが、ビットコインを送金するだけでも約10分の時間を必要としていました。
これは、ビットコインのブロックの容量が1MBなのが大きな理由で、多くの取引が行われるようになったにもかかわらず1つのブロックに記載できる取引量が少なかったために、マイニングに時間がかかってしまっていました。
ハードフォークによってブロックの容量が32MBと増大し、それに伴いブロックに記載できる取引量が約32倍となったことでマイニングにかかる時間も短縮できるようになったのです。
マイニングに参加できる人はごく少数に限られてしまう
ビットコインキャッシュの魅力は、何といっても大容量による取引時間の短さです。それを支えるのはマイニングを行うマイナーですが、ブロックの容量が増加したことによりマイナーとして活動するのに制限がかかってしまいます。
どういうことかというと、ブロックの容量が大きくなるにしたがってマイニングを行うために必要なパソコンの容量も大きくなければ対応できないのです。
つまり、マイニングで稼ぎたくてもビットコインキャッシュではパソコンの容量に制限があるため、なかなか参加しづらいというデメリットがあります。
ハードフォークによって価格変動が生じやすい
ハードフォークによって、今までの通貨とは別の新しい通貨が生まれます。
新しい通貨に参入するのか、今までの通貨のまま取引を行うのかは個々人の自由。ビットコインでハードフォークが行われたときにも、新しい通貨に馴染めずにそのままビットコインで取引を行っている人もたくさんいます。
ハードフォークによって生まれる新しい通貨のメリット、デメリットをよく把握したうえで取引することが大切です。