2019.03.04 [月]

【初心者必見】人工知能(AI)とは?概要や種類について

みなさんは人工知能(AI)というものをご存知ですか?

最近テレビやニュースでもAIという単語がよく出てくるようになりました。
しかし、AIとは一体なんなのでしょうか。AIがあることによって私たちの生活に何か影響があるのでしょうか。

この記事では、知らない人でもわかるようにAIについて書いていきたいと思います。

 

人工知能(AI)とは?概要や歴史について

まずAIとは一体なんなのでしょうか。

AIという言葉はArtificial Intelligenceの略称です。これを日本語に直すと、人工知能となります。
この文字からも少し読み取れるのですが、AIとは「人工的にコンピュータ上などで人間と同様の知能を実現したもの」です。

人間のように知識を持ち物事を判断できるため、人間が行うと時間がかかるような処理も、AIを活用することによって、簡単に行うことができるようになります。

第3次AIブームのビックウェーブ

人工知能とは

出所:出典:『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』
松尾 豊(著)KADOKAWA発行

AIの研究が注目され始めたのは、1960年代です。

第1次ブームの時は、知識を使って特定の問題を解く研究がされていました。

例えば病気の判断で、もし熱があれば風邪、腹痛があれば胃腸炎など、簡単な「もし」を繰り返すことで判断を下すものです。

第2次ブームでは、「エキスパートシステム」といって、専門家の知識を読み込ませることで、AIが専門家のように判断できると思われていました。
しかし与えられた情報以上のことが起きれば判断ができない「フレーム問題」や、その画像がどんなものかを判断することができない「シンボルグラフィティ問題」などが発生し、その当時の技術では解決することができなかったため、ブームは終了しました。

そして現在の第3次ブームを巻き起こすきっかけとなった技術が「ディープラーニング」です。人間の脳神経回路を参考にしたディープラーニングは、第2次ブームで問題となっていたことを解決します。

ビックデータと言われる大量のデータをコンピュータ自身が大量に読み込むことによって学習し、物事を判断できるようになります。

これまでは人間がどんな分野のどんなデータを読み込ませるといちいち設計していたのですが、人間ができるスピード以上の速さでコンピュータが学習できるようになったため、それによりAIが実用可能なレベルになりました。

 

人工知能(AI)とロボットの違い

人工知能(AI)とロボットは、何が異なるのでしょうか。

ロボットもAIと同じく、人間の生活を助け、人間が行えないようなことを機械で代替できます。

AIとの違いはなんでしょうか。AIとロボットの違いは、自分で判断できるかどうかでしょう。ロボットは、人間が入力した行動のみを正確に行います。行動を起こすにはまず、人間の指示が必要なのです。

対してAIは、自分の行動を自分で判断し、実行できます。実行の前に人間の指示がいちいち必要ないのです。

ではロボットはAIの劣化版であるのかといえばそうではありません。
AIとロボットが組み合わさることによって、自分で考え行動するロボットが生まれます。それによって、人間が行うことが難しい作業も、ロボットが行えるようになります。

 

人工知能(AI)の種類について

人工知能(AI)には種類があります。「強いAI」と「弱いAI」の2種類です。

強いAIというのは、ターミネーターのように、人間と同じような人間の脳そのものになるというAIです。
対して弱いAIというのは、ある特定の分野において人間の考えを助けるAIです。

現在のAI研究はこの弱いAIについて行われています。名称は弱いAIですが、しかし名前と実際の能力には全く関係性がありません。
弱いAIと言いながらも、実際その能力は強いと言えるでしょう。

弱いAIが情報を分析することによって、人間が判断不可能なものまで判断し、結果を出すことができるようになりました。

アメリカの有名スーパー「ウォルマート」では、AIが分析した結果によって、オムツとビールがよく売れているという関連性がわかりました。
その理由は、小さな子供を持つ父親が買い物に来る際、おむつと一緒に自分用のビールを買っているからでした。
そこでウォルマートはおむつ売り場の隣でビールを並べた結果、売り上げが伸びたそうです。

人間では作業量や先入観によって判断不可能なことが、AIによって判断できるようになりました。これはある意味人間を上回っていると言ってもいいのではないでしょうか。

 

人工知能(AI)に奪われる仕事、奪われない仕事とは

そうしてAIが発達していくことで、問題となっていることがあります。

それは、AIによって人間の仕事が奪われてしまうのではないか、ということです。

確かに、自分で考え判断できるAIがいれば、人間が判断をしなくても良くなります。
さらにロボットの頭脳としてAIが活躍することによって、人間のような行動ができ、さらに人間と違い休みの必要なく動き続けることが可能となります。私たち人間の仕事がなくなっても全くおかしくはありません。

2013年、オックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授とカール・ベネディクト・フライ研究員によって発表された論文「雇用の未来—コンピューター化によって仕事は失われるのか」では、これからAIによって消える職業やなくなる仕事について書いてあります。

それによると、消える職業1位が「小売店販売員」、2位が「会計士」、3位が「事務員」でした。

小売店販売員に関しては、ソフトバンクのペッパー君を思い出してくれれば、理解しやすいでしょう。
案内や説明といった作業はペッパー君が行うことができます。会計士や事務員も、ただ入力する作業であれば機械によって効率化されますし、いいかどうかの判断もAIが判断し、アドバイスすることができます。

一方で無くならない仕事というものもあります。
コミュニケーションを必要とする仕事や、芸術家などのクリエイティブな仕事です。コミュニケーションを必要とする営業や接客業というものは、人と人の関係や感情が重要な要素になります。

これはAIが代替できるものではありません。そしてクリエイティブな仕事もそうです。

AIは、大量のデータを読み込み一般化されたものを判断するのは得意ですが、意味がないものや前例がないものを、データを読み込んだだけでは生み出すことができません。AIの能力を超えない職業が、無くならない職業です。

 

人工知能(AI)の現状と未来を予測

人工知能(AI)は現在第3次ブームであり、その流れは未だ収まりません。

ディープラーニングという新しい手法が開発されたことによって、様々な分野でAIが活用できるようになりました。

例えば、自動運転自動車です。AIが自動で判断し運転してくれるようになれば、運送や交通の革命が起きることは間違いありません。

この研究は世界中で進められております。自動運転は数年で実現し、私たちの生活を一変させるでしょう。ウォルマートのように、データを用いて人間では判断できないようなこともAIで実現できるようになります。

AIによって、現在の私たちの生活は大きく変化していますが、一方で「シンギュラリティ」の問題もあります。

シンギュラリティとは、AIの頭脳が人間の頭脳を上回ることを指しますが、もしそれが実現してしまえば、人間よりもはるかに頭のいいAIによって、人間が支配されてしまう可能性もあります。
データを分析し関連性を見つけ出すなどについては、すでに人間が判断できる範囲を超えて言えて、一部ではAIが人間を上回っていると言えます。

ここで問題となってくるのは、人間がAIをどう扱っていくかだと思います。

今の所、人間がAIを使って分析など、AIに指示をだすのは人間です。

AIによって仕事が奪われるといっても、AIを作り出すエンジニアという新しい仕事は生まれますし、AIによって私たちの生活がより便利になることは間違いありません。

しかしAIを悪用しようと思えばできますし、奪われる一面ばかりに目を向けていても、技術の発展を抑えることはできません。
未来は変化していきますが、私たちが必要なのはAIを使うことによって何をすることができるのかを考えることだと思います。

 

まとめ

人工知能(AI)は、人間と同じような知能を人工的に再現したものです。

ディープラーニングによって、実現不可能とされていたAIを作り出せることができるようになってきました。
現在はそのディープラーニングを使ったAIによる新しい技術が生み出され続けている状態です。

AIが生まれたことによって仕事がなくなる、と危険視する声も聞こえますが、技術の発展を抑えることはできません。

この変化していく世界に対応していく他ないと思います。
私たちがしっかりと考えていかなければいけないのは、そのAIの発達によって世界がどう変わるのかを認識することです。目を背けず、これからも進歩し続けるAIに注意していくべきでしょう。

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